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この世からきれいに消えたい。: 美しき少年の理由なき自殺 (朝日文庫 み 16-5)

この世からきれいに消えたい。: 美しき少年の理由なき自殺 (朝日文庫 み 16-5)

この世からきれいに消えたい。: 美しき少年の理由なき自殺 (朝日文庫 み 16-5)

作家
藤井誠二
宮台真司
出版社
朝日新聞出版
発売日
2003-10-01
ISBN
9784022643179
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この世からきれいに消えたい。: 美しき少年の理由なき自殺 (朝日文庫 み 16-5) / 感想・レビュー

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眠る山猫屋

初めて読んだのはどんなきっかけだったのだろう。頭の良さで言えば〝上の中〟くらいの、そりゃあ山猫屋から見たら遥かに考えて悩んでる少年(この本では少年として表記されるが実際は22歳)が自死に至る過程を分析したノンフィクション。人は無数の誰かと関わり合う事で自己形成が成されてゆくが、あまりに一個人に過度の影響を受けてしまうと良い結果は得られないのかも。ちょっと本題とは違うが。結論の周囲をぐるぐる回っているような印象を受けたが、それも山猫屋の頭の回転速度が足りないせいか?

2017/12/23

サイバーパンツ

宮台にシンクロした少年S。彼は宮台の思想に傾倒し過ぎたが故に、世界に絶望し、自殺した。宮台はそんな彼を、昔の俺だと言いながらも、自殺については失敗だと言い切る。そんな宮台の姿からは人間宮台真司としてSに同調しながらも、社会学者宮台真司としてSの自殺に向き合おうとする葛藤が感じられ、ひどくもどかしく、哀しい。それでも、私は本書を何度も読み返すことになるだろう。私は本書に向き合わなければならないと感じるのだ。私も世界は無意味だと気づいている一人として、終わりなき日常の生き方を模索しているから。

2016/07/04

すー

肥大化した自意識を処理しきれず、世界に「意味」を見出すことにも失敗し自殺した少年Sの手記と、Sに尋常ではない影響を与えた宮台真司が考えたこと。十年以上前の著作だけれど、2010年代にも通ずる内容。

2011/11/28

名前ちゃん

無意味だけど楽しいし敢えてやる って生き方ってインテリ向けだよな とヤンキーに囲まれて育った私は思う。そうじゃないやついっぱいいるから。しかし気づいてしまったあとなんだから 暗愚だろうがバカだろうが無意味だろうがいろんな作られた価値を追い求めちゃうね、としらけつつ遊ぼうよポストモダンなんだから!!死ぬなョ ただ何にもとらわれてないふりしかできないでしょ結局、そんなに理屈通りに人間は動けないよ

2014/10/14

厭世GUY

自分の思想に傾倒して人生の無意味性に当てられて自殺した青年、その存在を知った社会学者 宮台真司による、同じ思想を持つ青年を少なからず内包する社会に対する処方箋といった内容。メッセージを平易に、若干意訳していうならば「元々人生に意味はない。なぜ生きるのかという哲学的問いに身を沈めてしまう、頭でっかちな生活態度に問題がある。人生の無意味性に絶望して死ぬ若者というのは時代性が生む一つのステレオタイプで面白みが無い。依存している思想的な枠から抜け出でて、自己を客観視できるような大人になってから死になさい。」

2014/08/22

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