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ナバホへの旅 たましいの風景

ナバホへの旅 たましいの風景

ナバホへの旅 たましいの風景

作家
河合隼雄
出版社
朝日新聞社
発売日
2005-07-15
ISBN
9784022643506
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ナバホへの旅 たましいの風景 / 感想・レビュー

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あずき

アメリカ先住民であるナバホ族の祈りの詩に「Walk in Beauty」というのがありずっと私の心の中に残っています。登山などで自然の中に入った時にスッとこの詩が蘇ります。著者は臨床心理学者。ナバホ族の生活、文化を深く知る為に訪れた時の紀行文ですが、紀行文という簡単なものではないような気もします。ナバホ族はアメリカ合衆国の中に「国」を持っていて、その国での生活そのものが宗教であるといいます。自然を愛し、全てのものに感謝をして生きてきた人達。過去の日本にもそういう時代があった事と重なり違和感なく読めました。

2017/07/22

roughfractus02

太古の昔、モンゴロイドが氷河の残るベーリング海峡を越えてユーラシア大陸から米大陸に渡った形跡が、太平洋沿岸に環状に散在するという。西洋思想に発した近代科学が世界中に浸透した現代、この太古の痕跡をもつ米国のナバホ・ネーションを訪れた臨床家である著者は、身体を細分化して専門化する近代医学を念頭に置きつつ、アルコール依存症の多いこの部族で人と自然との繋がりを再認識させようとするメディスンマンの包括的な心理療法に注目する。近代に不合理とされる祈りと儀式は、人と自然が繋がる共同幻想を維持する役割があると報告される。

2023/02/28

ぱせり

「ナバホとは何か」「君たちはインディアンにも、ネイティブ・アメリカンにも、アメリカ人にもなるな」と子どもたちに話すナバホの小学校の先生の言葉が印象に残っている。私もまた「日本人であるってどういうことなんだろう」と考え続けることの大切さを教えられたような気がしました。

2009/10/09

tmp1731

心理療法の大家、河合隼雄氏が日本人がこの現代をどう生きるのかという課題に取り組むうえでヒントを得るべくナバホを旅する。ナバホでは日常生活全てが宗教性を帯びている。『ナバホの目で見るとき、山も谷も川も、すべてが「たましいの風景」なのであった』という筆者の言葉が印象的であった。メディスンマン、クラン…等興味深いナバホの話の中で、人と人、人の自然の【つながり】の尊さを感じた。その【つながり】を切る強力な欧米文化の中に飲まれぬ為に、日本人は欧米人に対応できる【個の確立】が必須であるとする筆者の警鐘に納得。

2017/01/29

チェコ

考え的にちょっと古いな、と思う面もあったけど、麻薬と薬の区別をあまりつけないとかの話は面白かった。

2017/11/05

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