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いつか記憶からこぼれおちるとしても (朝日文庫)

いつか記憶からこぼれおちるとしても (朝日文庫)

いつか記憶からこぼれおちるとしても (朝日文庫)

作家
江國香織
出版社
朝日新聞社
発売日
2005-11-01
ISBN
9784022643544
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いつか記憶からこぼれおちるとしても (朝日文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

6つの短篇を収録。「小説トリッパー」への連載(+最後の2篇は書き下ろし)が1996~'97年。20数年前の女子高校生たちの"リアル"が描かれていたのだろう。江國香織は、当時32,3歳。既に年代による断絶はあっただろうから、彼女の想像力によって補われていると見るべきか。それを今読む私からすれば、現代のリアルはわからないものの、案外ここに描かれたそれとの隔たりは小さいのではないかと思うのである。ことに、彼女たちの基盤が同級生たちとの危うい紐帯にあることを思えば。篇中では「緑の猫」がそれを象徴するかのようだ。

2020/01/02

優希

残酷で切なくて、可憐な輝きが美しい。子供でもなく大人でもない17歳の孤独と幸福が胸をしめつけてきます。色々な家庭環境の女子高生たちの揺れる心は儚くて、翳りのある壊れそうな思春期ならではだと思います。大人になったときに記憶からこぼれおちているかもしれない季節だからこそ、一瞬のきらめきを放っているような気がしました。かつて存在した自分はもういない、そう思うと何だかぎゅーっとなりました。優しく心に沁み入る感じが良かったです。江國さんだなぁと思える雰囲気が好きです。

2016/03/17

オリーブ子

6編の短編集。短編かぁ、と思って読み始めたけど、2編目でただのよせ集めではないらしと知る。同じ女子校、同じクラスに属している6人の、それぞれの物語。 朝の電車の千春さんと菊子、向こう側へ行こうとする親友と萌、吉田君と柚、秘密の日記と可奈、おばさんと修子、ストーカー手前おじさんと美代。 長さもまちまちで良かったな。女子校ってこんな感じ、17歳って残酷で、お気楽で、狡猾で、孤独で、群で。て、気になって調べたら私の出た年代物のおっとりとした都内の女子校は、女子部と共学部ができていた!

2018/05/26

あも

タイトルを見ただけで良いと確信する。これはそういった類の1冊。自身の選択と偶然が今を作る。通り過ぎた過去と、進むべき未来がある。同時に選ばれなかった過去と有り得たかもしれない未来がある。その全部の線の上に自分は立っている。どんな形にしろいずれ終わりは訪れる。大切な人の顔も、心を動かした会話も、もしかして名前でさえも-何もかも、いつか記憶からこぼれ落ちていく。"だとしても"その誰かを大切だと思った事実そのものは決して消えないのならば。それをひっくるめて生きていけるのなら、記憶を越えて。自分が自分である限り。

2016/10/12

しのぶ

そのうちに記憶の底に埋もれていきそうなエピソードの数々。でも自分はこの話を読んで、自分の中に埋もれていたもやっと感が掘り起こされる。なんだろう、エミを含め登場人物たちの何人かに共感する部分があるから?

2014/09/17

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