ニューヨークからきた猫たち (朝日文庫 し 16-9)
ニューヨークからきた猫たち (朝日文庫 し 16-9) / 感想・レビュー
ダンスにホン!ころりん
20060930第1刷発行 今まで読んだなかでとても重い一冊だった。悲しみや不安、不快な出来事にどうにもこうにも落ち着かない感覚。誰にでも訪れる家族の変化に戸惑い、ただやり過ごすしかない日々。そんな日々も過去の通過点になってこれからの日々を精一杯生きようと思えてくる。奥さまとチベットを旅されたときの様子を綴った「遡行」は特に好き。奥さまの口ぐせ「やれやれ」に不思議にゆったりとした気持ちになるシーナさん…なんて素敵な御夫妻なのだろう。心に残る一冊 初出小説トリッパー97年春季号~すばる00年5月号
2014/01/09
くろねこ
知り合いに、この方のファンって方がいて、作者にちょっと興味が沸いたので小説のつもりで読み始めたのですが、エッセイっぽい感じの話でした。10年ちょっと前に出版された物なので、当時とは状況は変わっているとは思いますが、作者の周囲の話や行った先での話なんかが書かれていました。アウトドアの話や、最後のチベットに行った時の話なんかが面白かったです。
2013/05/12
つちのこ
著者個人のライフスタイルというか、いつまでたっても元気で飛び回っているバイタリティに感心せずにはいられない。ひと言でいって、“親父世代の鏡”のような人である。ぶらりとあてもない旅に出て、暗くなったら海岸に引き上げられている舟の陰にテントを張る。そしてビールをひとりちびちびやりながら、スーパーで買ってきた弁当をパクつく。こういうのを読むと、一回り以上若い私は元気付けられる。彼の本を読むことによって、明日のエネルギーの素を貰っているんだろうと思うと、これからも無視できない作家であることに改めて感謝。
2003/05/08
うゑしま
何年ぶりかの椎名誠。いわゆる「昭和軽薄体」でない椎名誠は、実は初めてかもしれない。静かに時が流れていく感じの文体で、結構好きなタイプ。でもこればっかだと飽きちゃうかもなぁ。
2015/02/07
Ayami
不安や不快感がリアルに感じられこちらまで苦しくなる。 結局、あの無言電話や女性はなんだったんだろう。 最後のチベットの旅は本当に良かった。 名前しか知らない国なのに行った気分に浸れるのはすごい。
2022/10/11
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