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憂き世店 松前藩士物語 (朝日文庫 う 17-1)

憂き世店 松前藩士物語 (朝日文庫 う 17-1)

憂き世店 松前藩士物語 (朝日文庫 う 17-1)

作家
宇江佐真理
出版社
朝日新聞社
発売日
2007-10-10
ISBN
9784022644183
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憂き世店 松前藩士物語 (朝日文庫 う 17-1) / 感想・レビュー

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ぶんこ

宇江佐さん松前藩を題材にした物語を数編読みました。 著者の松前藩に対する愛情がふつふつと伝わってきました。 特に蠣崎波響に対する尊敬の念を感じました。 今回は梁川に移封された松前藩からリストラされた総八郎と、梁川から江戸へ夫を探しに来た妻のなみ。 この夫婦を核とした神田の長屋の人々の人情が描かれていました。 江戸の長屋の良い所が充分に描かれていて、住んでみたくなるから不思議です。 お米さんが素敵でした。

2016/01/14

えむ女

浪人になった夫が総八郎を追って江戸に来たなみが帰封をめざし長屋で暮らして行く。長屋の人たちとの交流など宇江佐さんの作品によくある風景が出てくる。蠣崎波響の絵を見てみたい。

2016/12/04

ユメ

1804年、蝦夷地が対露政策として幕府直轄領とされたことによって梁川へ移封となった松前藩は、1821年に蝦夷へ帰封となる。その行間にあった松前藩士の暮らしを掬い上げる宇江佐さんの眼差しがたまらなく好きだ。召し放ちによって浪人となり、慣れない江戸で長屋暮らしをする総八郎とその妻なみ。この夫婦にも、長屋の他の住人にも、生きることの悲哀が漂っている。と同時に、どんな逆境でもたくましく生き抜く明るさも感じるのである。望郷の念に胸を焦がしながらも、江戸で露草のようにひっそりと咲こうというなみの気概に勇気付けられた。

2019/04/23

moonlight

江戸詰のまま浪人となった元松前藩士とその妻の、十数年に渡る江戸の裏店での暮らしの物語。武士とは名ばかりの家族総出で内職をする貧しい日々。長屋の住人たちとの交流は良いことばかりではないが、人間らしい感情とはこういうものだな、とやけに新鮮に感じる。この一節が心に残った。“優しさとは優しい言葉をかけるばかりではなく、相手のためを思って手を貸すこと、あるいは自分が少しばかり犠牲を払って恩に着せないこと” 念願の帰封がかなった後で江戸での暮らしを思い出すところにしみじみ…

2020/09/03

ぶんぶん

「憂き世店」は望郷の物語である。 遠く松前を偲び帰封を望む。 浪人になった総八郎と妻・なみの生活が描かれる。 貧しい中にも生きる勇気を与えてくれる。 裏店暮らしは女性の才覚がものをいう、登場人物の女たちも強かである。 最後に故郷に帰るのだが、ふと総八郎は思うのだった、あの頃の暮らしがどれ程幸せだったかを。 松前藩の歴史と下町の人情を描いた傑作です。 女を描かせたらぴか一の宇江佐さんらしい作品です。

2016/01/06

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