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一握の砂 (朝日文庫 い 72-1)

一握の砂 (朝日文庫 い 72-1)

一握の砂 (朝日文庫 い 72-1)

作家
石川啄木
出版社
朝日新聞出版
発売日
2008-10-07
ISBN
9784022644527
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一握の砂 (朝日文庫 い 72-1) / 感想・レビュー

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kaizen@名古屋de朝活読書会

#短歌 石をもて追はるるごとく ふるさとを出でしかなしみ 消えゆる時なし #返歌 石持たず故郷を出て一人行く寂しさ耐えれず二人で帰る NHKのテレビ番組のJブンガクを見ています。2010年の8月に一握の砂を紹介していたので読み直しました。 石をもて追はるるごとくふるさとを出でしかなしみ消えゆる時なし を the grief of leaving hometown as if chased by men with stones never goes away と訳。へー,そう訳すんだと勉強になりました。

2016/11/05

藤森かつき(Katsuki Fujimori)

石川 啄木の誕生日に。本書は1910年の初版の組み方を再現した初めての本で、基本見開き四首。啄木が始めたという三行書きは五七五、七七とは明らかに違う調子になっていて、短歌を読んでいるということを忘れる。歌人であるとともに詩人、というのも頷ける。五五一首の中に私でも聞いたことのある短歌が幾つかあるのだから凄いなぁ。この五五一首のほとんどが1908~11年の間に東京で作られ、8割は10年に作られている、といのも驚き。最も気に入ったのは、「葡(え)萄(び)色の/長椅子の上に眠りたる猫のほの白き/秋のゆふぐれ」。

2020/02/20

みも

渋民村への郷愁が全編に溢れている。抒情的で秋への感懐を綴る歌も多いが、秋がもたらす寂寥感に困窮に喘ぐ自らを投影させているのだろうか。繊細な季節の捉え方が啄木自身の文学的センスと優しい心根を表しているが、実際にはエゴイストだった為に傲岸不遜な歌も散見される。芸妓遊びの歌を堂々と入れているところなどは、時代が許したのか、本人が厚顔なのかは分からない。歌集全体の中で最も鮮烈なのは、わずか24日で命を落とした長男真一の死に伴う8首。さながら一人連歌の如き趣きで、悲嘆と絶望の中で蘇生を試みる一夜の経緯を詠んでいる。

2016/12/04

AICHAN

「iテキスト」というフリーソフトのエディタをダウンロードしたら付いてきた。ページ立てしていないテキストなので何ページかわからず(そのため最初から最後までスクロールしながら読まねばならず大変だった。ページ立ては偉大な発明である)、そのため、出版されているどの本を当てるのか迷った。迷った末にこの本を読んだことにしたが、中身は微妙に違うかも。このテキストと『走れメロス』『羅生門』はそういう次第である。

2016/09/19

だいふく

歌も構成も素晴らしい。頁単位である程度まとまった情景を表してます。 ぜひ、行ごとに声に出してください。 百年経っても変わらない想いに満ちた、何気ない日常、各地の光景、郷愁に寄せた歌が待っています。 「かにかくに渋谷村は恋しかり おもひでの山 おもひでの川」 「やはらかに柳あをめる 北上の岸辺目に見ゆ 泣けとごとくに」 「かなしきは 秋風ぞかし 稀にのみ涌きし涙の繁に流るる」 「さりげなく言ひし言葉は さりげなく君も聴きつらむ それだけのこと」 「あめつちに わが悲しみと月光と あまねき秋の夜となれりけり」

2019/09/26

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