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降霊会の夜 (朝日文庫)

降霊会の夜 (朝日文庫)

降霊会の夜 (朝日文庫)

作家
浅田次郎
出版社
朝日新聞出版
発売日
2014-09-05
ISBN
9784022647474
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降霊会の夜 (朝日文庫) / 感想・レビュー

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yoshida

誰もが年齢を重ねるほど、自身の良心に咎める事柄がある。あるはずだ。当の私はある。この作品は主人公は心の奥に蓋をしていた闇、幼少期の同級生、青年期の女性、二つの闇を突然招かれた「降霊会」で剥き出しにし、向かい合う事となる。戦後の復興期に経済的に成功した主人公の父。主人公はありあまる裕福さを幼少期から青年期に受けて育つ。しかし、悔いは残る。些細なことで別れた女性が、実は稀有な存在だったと思い知る。自分の忘れたい過去、悔やまれる過去。その選択をした愚かな自分。過去は変わらない。過去を認め未来を生きねばならない。

2016/02/11

佐々陽太朗(K.Tsubota)

人生をふり返るに「あのとき、ああすれば良かった」との思いが累々たる屍のように積み重なっている。おまけに人の心はその屍を直視するだけの強さを持っていない。忘れるのです。いや、忘れてしまうだけの強さも持ち得ず、無理やり忘れたふりをするのです。「---何を今さら。忘れていたくせに」 この一言が読者たる私の心に突き刺さる。浅田氏らしい小説でした。「角筈にて」や「ラブ・レター」に共通する浅田氏の情の世界がここにあります。

2014/12/01

ehirano1

「『さよなら』は大切な言葉だぜ。物事には何だって終わりがあって、そのときにはきちんと『さよなら』を言わなきゃいけない。そうしなければ、次のステージに立てない。だから人生は、『さよなら』の連続なんだ。(p304)」。流石、ホントうまいなぁと感嘆。著者の作品ではこういうのに必ず出会えるのことが楽しみの1つになっています。

2021/04/14

ehirano1

切なくも不思議な話ですが、『大切な何か』を浅田さんらしくべらんめぇ口調や人情溢れる描写で教えてくます。ツナグ(辻村深月)とは類似のジャンルだと思うのですが、また違った味わいで楽しめました。

2018/04/07

chimako

読友さんの感想から単行本にて読了。この世とあの世との境目など有ってないようなものかもしれないと思う。死んでしまったあの人を思い出すというのはその人に寄り添う事なのか、その人が寄り添っているのか。それは日常どんな時でもどんな場所でも自然に流れる空気のように胸を掠める。風通しの良い思い出ならば……この物語は蓋をして閉じ込めた想いに触れる。誰もが薄い幕一枚向こうの世界から名前を呼び切々と訴える。心を込めたサヨナラを伝えたい。心を残さない生き方をしたい。人の感情と生き死にの機微が深い森の中で語られる。大人の一冊。

2014/11/06

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