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ある男 (朝日文庫)

ある男 (朝日文庫)

ある男 (朝日文庫)

作家
木内昇
出版社
朝日新聞出版
発売日
2015-10-07
ISBN
9784022647931
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ある男 (朝日文庫) / 感想・レビュー

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KAZOO

木内さんの短編集で、幕末から明治を生きた名もない男たちの物語を描いていて硬派な感じですが私は非常に楽しめました。7つの作品が収められていて私は最初の「蝉」と最後の「フレーヘードル」が印象に残りました。地道な生活をしている男たちがあることをきっかけにして自分の意志を貫いていくというある意味最近では見かけなくなったことを主題にしています。もう少し有名な人物を描いている小島直記さんの伝記小説を思いだしました。

2018/12/28

のぶ

木内さんは、時代の空気を巧みに使って物語を築いていくのが上手い。本作もそんな上手さが出た短編集だった。時代はいずれも明治維新から数年間の期間。事の良し悪しは別にして、信念を貫いて行動する名もない男の出来事が描かれている。自分が先に読んだ最近作の「光炎の人」の主人公もそうだった。本作に出てくる男の行いは、深刻なものからユーモラスなものまでさまざま。作品全体を通して、明治維新から自由民権が広がっていった時代の世相が良く描かれていた。

2017/03/12

shizuka

御一新、ゆっくりと激しく日本が変わった時。先を見る者、取り残される者、呆然とやり過ごす者。そんな中の「ある男」。男に名前はない。でも考え、憤り、体を燃やし確かに生きていた。偽札作りを持ちかけられ、自分の腕を試すために試行錯誤する男。この男が燃やしたもの、それは男の矜持だ。男は名誉のため、偽札作りに命をかけのめり込む。もう誰も求めていないのに。そこから、ひゅんと場面が変わり若かりしころの男と弟と母の話。急激に訪れたまろやかなあたたかさにくらくらし、えも言われぬ懐かしさがこみ上げてくる。これが木内昇の物語だ。

2017/02/20

ひらちゃん

維新後の中央政権の流れに燻る男、流される男、自分の道を貫く男。地方から見た世を男の目から写したそれぞれの生き方。偉人達ではなく庶民にスポットライトを当てた所が当時を身近に感じさせる。木内さんの書く男って艶があったり、気骨を感じたり。一筋縄ではいかないようで目が離せないのよね。

2017/02/04

マドロス

どんな時代にも名も無き「ある男」の人生がある。歴史の中で表舞台にも出ず、記録も残らないが、たしかにある。そして、だれもが主人公になりうることが伝わってくる。

2017/05/23

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