「いじめ」をめぐる物語 (朝日文庫)
「いじめ」をめぐる物語 (朝日文庫) / 感想・レビュー
ごみごみ
いじめた側、いじめられた側、それを取り巻く友人、家族・・関わったすべての人々の中に必ず「いじめ」の記憶は残る。それぞれの立場によって自分の都合のいいように書き換えられていく。7話どれも辛くて後味は悪い。学校、職場、ご近所付き合い、多かれ少なかれどこにでもある「いじめ」に無意識のうちに自分が関わっているかもしれないと思うと、ゾッとした。
2020/08/13
Junichi Yamaguchi
『抗え』… 僕らは考えなければならない。 出す答えは、きっと曖昧であまりにも理想論になってしまうのかもしれないが、考え続けて声に出し続けなければならない。 この作品での描写でも心を痛めたが、現実ではこの作品以上の苦しみがあることを想像して、心が壊れる。。
2018/09/14
ピロ麻呂
タイトル通り「いじめ」がテーマだけど、このスーパー作家陣だから、うまくまとまった短編ばかり。結局、いじめを無くすなんて無理なのかな?大人でもよくあることだし、戦争だっていじめの一種…弱い者を強い者が支配するのが人間の性なのか?
2018/08/25
くろにゃんこ
やはり誰が書いてもこの題材は気が滅入って読むスピードが遅くなります。ただ、かつてのイジメの反撃的な『早穂とゆかり』はとてもハラハラドキドキでさすがは辻村作品ですね(*^_^*)
2018/10/04
メルル
いじめと一言で括っても、それに関わる立場は被害者、加害者はもちろん、傍観者や教師、親など様々な関わり方がある。いじめに関わる人たちの素直な気持ちを聞ければ何か分かることもあるのかな。ストレスの捌け口でいじめが起きるのならいじめは無くならないだろう。どの話もじっとりとしていて、モヤモヤしてくる。でも目を逸らしたくない大切な事。読んだことのある話もあったが、たくさんの作家の中で読むとまた違った感覚があった。
2018/09/07
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