読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

国宝 (下) 花道篇 (朝日文庫)

国宝 (下) 花道篇 (朝日文庫)

国宝 (下) 花道篇 (朝日文庫)

作家
吉田修一
出版社
朝日新聞出版
発売日
2021-09-07
ISBN
9784022650092
amazonで購入する Kindle版を購入する

国宝 (下) 花道篇 (朝日文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ちゃちゃ

あぁ、遂に読み終えてしまった。歌舞伎の世界に魅入られた男の数奇な人生。その儚さや孤高の境涯に胸が潰れそうになる。白塗りの化粧に絢爛な衣装をつけて、一途に精進してきた喜久雄が到達した先には…。虚実が溶け合ったあわいの夢幻の世界。それを狂気と言うべきか、選ばれし者だけが見る至高の境地と言うべきか。激動の上巻青春篇とは趣を異にし、下巻花道篇は清濁合わせた人生を芸道に昇華させた喜久雄の「完璧を超えた完璧な芸」を描いて秀逸。決して幕の降りぬ忘我の世界へと踏み出した、稀代の女形三代目花井半二郎に「あっぱれ」を。

2021/09/18

サンダーバード(読メ野鳥の会怪鳥)

歌舞伎役者の一代記。任侠の世界に生まれ育ちながら、ある事件をきっかけに梨園の世界で生きることになった喜久雄。血筋が尊ばれるこの世界で芸一筋に生きていく苦悩。幾多の苦難を乗り越えて完璧を超えた完璧な芸を目指す役者の姿。吉田さんは純文学から大衆文学まで幅広く、引き出しの多い作家だと思っていたが、歌舞伎に賭けた一人の役者を見事に描いたこの作品で、また一つ新たな境地を開いたのではないか。★★★★

2021/10/09

ぼっちゃん

日本一の歌舞伎役者になるために芸にその身を捧げ、舞台に命を懸けた熱い男たちの物語で、徳次、弁天、春江など周りの人たちもみんな魅力的です。私し中では吉田修一さんの本でマイベストになりました。また単行本と異なり青春篇、花道篇の表紙を合わせると2つの顔になっているのも良いですね。

2021/09/19

Sam

立花喜久雄という稀代の歌舞伎役者の人生を見事に描き切った。華やかな梨園の世界と、登場人物たちそれぞれの人生、それぞれの哀しみ。友情、兄弟愛、師弟愛。親子愛と夫婦愛。真の芸術家だけが至る至高の境地(「狂」地?)。全てのことが最後のシーンに向かって渦を巻くように収斂していく。読み終わってしまうことが惜しくて、読み終わったあとはずっと余韻に浸っていたい気がした。「世之介」も「路」も「怒り」も素晴らしかったけど、本作は吉田修一の円熟の境地を示す最高傑作ではないかな。こういう本と出会えるので読書はやめられない。

2021/09/25

セシルの夕陽

夢にまで出てきそうな小説、脳裏に上演されている歌舞伎が離れない。任侠の息子として生まれた喜久雄が梨園の世界で「3代目:花井半二郎」として上り詰める高揚感と、孤独や哀しみも全てを観劇しているように感じた。ガイドのような語りが、場面の入れ替わりに大きな担い手となっていて独特の世界観に貢献している。久しぶりに歌舞伎に行きたくなった。オススメ‼️

2021/09/20

感想・レビューをもっと見る