新書494 ナショナリズムの現在 (朝日新書)
新書494 ナショナリズムの現在 (朝日新書) / 感想・レビュー
mitei
ネトウヨと言われる人は日常の鬱憤が出てきているのはなんとなく分かっていたが、実情を知れてよかった。内容としては非常に抽象的な、話しも多く感じ難しい面もあったが、総じて分かりやすくなっていた。
2015/01/02
白義
概ね「ネトウヨ」的な思潮の源流とも言える小林よしのりを中心に現代の排外主義の暴走などについて語った第一部座談会が比較的面白い。排外主義に駆り立てられるような人間は低学歴な貧乏人なんだ、という上から目線の嘲りを排し普通の人間でも排外主義に傾くことがあるほど社会が閉塞していたり、あるいはお題目的な戦後リベラルが無力で欺瞞もあったことなど、いわゆる朝日岩波的な良識を相対化しながら排外主義の危険さを憂える、というスタンスの論客が多く左派的な慢心から距離を取ることが出来る。小林よしのりもずいぶん丸くなったという感じ
2016/01/25
ちくわん
2014年12月の本。登場人物が多くて、よくわからなくなってきたが、5人のうち、小林よしのり氏以外、私より若いことに、少し戸惑った。対談ではなく一人一人の主張を聞いた方がよいようだ。巻末の広告「大軍都・東京を歩く」が気になる。
2021/01/30
Piichan
ヘイトスピーチや安倍一強といった自民党の政権復帰後の日本におけるナショナリズムの高まりがわかりやすく解説されていると思いました。リベラル勢力は何が足りないのかがきちんと分析されているのには好感が持てました。
2015/09/11
ゆうき
ネトウヨも左派も敵を作らなければ連帯をとれない、そして純粋な関係、物語を欲求する。少しでも自分たちの価値観から外れると敵になり、ネットで叩き合う。ネトウヨは個人の鬱積から個人が国家へと直接、接続し国家が強ければ自分も強いという同一視を行う。そして中韓へのヘイトスピーチで敵を攻撃し、憲法改正で強い国に生まれ変わると幻想を抱いている。左派は自分が賢いという立場で常に大きい物へ攻撃を行い、他者の存在を許さない。相反する存在が根底では繋がっている。こういった構造を生み出したのは政治空間でもあるが文化空間でもある。
2014/12/17
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