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毒婦。 木嶋佳苗100日裁判傍聴記

毒婦。 木嶋佳苗100日裁判傍聴記

毒婦。 木嶋佳苗100日裁判傍聴記

作家
北原みのり
出版社
朝日新聞出版
発売日
2012-04-27
ISBN
9784023310810
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毒婦。 木嶋佳苗100日裁判傍聴記 / 感想・レビュー

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ろくせい@やまもとかねよし

婚約した初老男性3名を金銭目的で殺害した木嶋佳苗のレポート。木嶋は犯行を否認するが、死刑判決。殺害された男性は3名に留まらない。自己に存在する利己が利他を凌いだのだろう。さらに、利己を全うするため、利他を否定するだけでなく、その対象の他者を殺害することを選択できたのだろう。裁判開始ごろから取材を始め、裁判傍聴や生い立ちなど周辺取材から事件の動機に迫る。生い立ちから高い自己承認や性的に早熟だった様子を紹介。動機など理解できないだろう。事実はこのような人間でも多様な人間の一人である認知を突きつけるのみだ。

2017/08/20

扉のこちら側

2016年112冊め。読みながら、これが木嶋佳苗と被害者の性別が違っていたら世間の受け止め方はどう変わっていたのだろうかと考えていた。あとがきで著者も触れている通り、目が覚めて「セックスしましたよ」と言われ、睡眠薬を盛られたのかもと疑いながらもまた彼女に会いに行き、また同じ手で眠らされる男性達。女性が「睡眠薬を飲まされて…」とわかった日には病院と警察に駆け込むけれど、男性はそういう危機感がない、安全地帯にいるのだ。それ故にずるずると絡めとられて逃げきれなかった。木嶋佳苗が人の心を操る術に長けていたから。

2016/02/20

みゃーこ

平成の毒婦木嶋佳苗結婚詐欺師100日裁判傍聴の記録。著者のふぇみ視点、なぜ女性たちにこのブスな結婚詐欺師を支持する人が多いのか、「男の性欲と女を支配する社会の裏をかくように自分のセックスを売り物にし、嘲笑うようにして男の幻想を殺した」「セックスを売り物にする女への視線は厳しくその視線に女は疲弊し自暴自棄を繰り返す」わけだがこの犯人は不気味なほど悠然とその二律背反を冷酷に利用して生きる。どんな価値観でその答えを出したんだ?という著者のルポ。

2012/10/07

きんぎょっち

事件当時のマスコミの狂奔ぶりは、はたから見て非常にみっともなかった。「女性が連続殺人」「ブスなのに結婚詐欺」という部分がマスコミに代表される男性目線では理解不能だったようで、バカだなぁ、わかっちゃいないなぁ、と笑った記憶がある。被害男性たちの「女性=ケアする性」という根拠不明の思い込みを利用して、木嶋佳苗はやりたい放題やった。気の毒ではあるが、自らの女性に対する無理解・思い込み・要求をまったく顧みなかった男性たちにも、詐欺にあった責任はあろう。詐欺師は、相手の身勝手な願望を突いてくるものなのだ。

2018/07/18

kera1019

3人も人が死んでるのに「何でこんな女に騙されたんやろか?」っていう何とも安っぽい感想で、被害者に対しても共感も同情もわきませんでした… 何でこんなブスでデブに騙されたんやろって言うよりもファーストコンタクトでセックスを餌に大金を要求されて、何で会いに行くのかよくわかりません。それにしても3人を殺す動機も明らかになってないのに死刑判決って魔女裁判みたいで怖い…

2014/07/29

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