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ある晴れた夏の朝

ある晴れた夏の朝

ある晴れた夏の朝

作家
小手鞠るい
タムラフキコ
出版社
偕成社
発売日
2018-07-13
ISBN
9784036432004
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「ある晴れた夏の朝」のおすすめレビュー

「原爆とはなんだったのか」――アメリカ人の若者たちが徹底討論! 米国在住の日本人作家・小手鞠るいの新刊『ある晴れた夏の朝』

『ある晴れた夏の朝』(小手鞠るい/偕成社)

 1945年8月6日、広島にウラニウム型原子爆弾「リトルボーイ」投下。同年8月9日、長崎にプルトニウム型原子爆弾「ファットマン」投下。同年8月15日、日本はポツダム宣言を受け入れて無条件降伏し、太平洋戦争は終結した。

 アメリカの2発の原爆投下によって多くの日本人が亡くなった。その死者数は1945年の1年間に限っても、広島で約14万人、長崎で約9万人とされている。どちらの街でも死者の大半は戦時下でつましい日々を送っていた一般市民だった。この悲劇を生み出した原爆投下を「正しかった」と肯定する日本人は少ないはずだ。しかし、アメリカでは多くの学校で「原爆投下は、戦争を終わらせるために必要だった」と教えられているという。その原爆に対する認識の隔たりは簡単には埋まるものではないだろう。小手鞠るいの新刊『ある晴れた夏の朝』(偕成社)は、そんな“原爆”に対する認識の違いから、改めて「原爆とはなんだったのか」という大きな問いに答えようとするヤングアダルト小説だ。

 2004年、15歳の夏。長い夏休みをどう過ごそうか迷ってい…

2018/8/6

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ある晴れた夏の朝 / 感想・レビュー

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ろくせい

「戦争」を考察させる児童書。米国を舞台に、原子力爆弾投下に対する政治的判断を、15歳青年らに討論させる物語。米国らしく、主人公の8名は異なる出自背景をもたせ、さらにそれぞれの背景でもつ是非の両論を盛り込み、展開させる。昨今、討論をディベートと称し日本人が苦手な自己主張を育む手法と啓蒙されるが、自己主張のみ焦点化するのは大誤解。本書は、討論本来の目的「一定の結論」を互いの主張を尊重し導く正確な描写であったと感じる。結論は正悪二元で得ない。多様な人間同士の結論には、利他的思い遣りから「一定」を探すべきと表す。

2020/07/23

風眠

戦争をした、という事実は変わらない。その時、その中で、何が行われたか。何があってもおかしくはなかった、と私は思う。戦争という日常は、大きなストレスを生み、洗脳されたように思考がおかしくなる。認めたくない事かもしれないけれど、どこまでも残虐になれるのもまた、人間なのだ。私たち日本人だって、戦争に参加した事を忘れてはいけない。やったやられたの感情論、あやまちを受け止めない自虐史観、教科書の改訂、人種差別。これは、アメリカの高校生が原爆反対派と賛成派に分かれ議論する、ある夏の日の物語。YAだけれど、大人もぜひ!

2018/09/02

いつでも母さん

あゝ、良書を読んだ。アメリカの8人の高校生が『戦争と平和を考える』をテーマに原爆の是非を問うディベートを開催するのだ。若者向けの作品のようだが、大人が読んでも十分考えさせられる。この8人の発言の意味を噛みしめる。広島の慰霊碑に刻まれた言葉から私たちは今、日本語の持つ言葉の力や、もっと踏み込んで人種差別や本の持つ力までも再確認させられる。いや、あらためて学んだ気がする。これは世界中の若者に薦めたい一冊になった。

2018/08/18

へくとぱすかる

広島・長崎の原爆投下の是非について、アメリカの高校生たちが討論会を開く。しかしこれがディベートであることが、物語のカギである。自分の思いとは逆であっても、振り分けられた立場に立って討論する。原爆の惨禍を知る立場としては、どうしても否定派に回りたいところだが、しかし、単純な問題ではないことが、物語の議論の進行とともに、明らかになっていく。現実には結論を出して終われる問題ではない。主人公の高校生たちはより深く問題を知り、自分の問題として生きることになるだろう。異なる立場をわかり合うためには、話し・知ることだ。

2020/03/11

テンちゃん

『小手鞠るい様、君は8月6日広島、8月9日長崎の「原爆」の悲惨さから、私たち日本人のみならず世界中の人々が、原爆を「必要悪」だと考え、使用しない為の話し合いや努力が各所で行われてきたのだと、私に力強いメッセージを送った』(`□´)『「原爆はアメリカの犯した罪ではなく、戦争を引き起こした人類の罪なのだ」と、君は私に語りかけた』(>_<)『各国に警察という組織があるのは、悪い事をする人が数多くいるから』(`´)『各国に軍隊があるのは、国際ルールを破って、他の国を脅かそうとする悪い指導者がいるから』→2ページへ

2019/08/07

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