ターシャ・テューダーが愛した写真家 バーモントの片隅に暮らす
「ターシャ・テューダーが愛した写真家 バーモントの片隅に暮らす」のおすすめレビュー
“好き”を貫いた人生の見事さ――写真家の夢・仕事・病・家
『ターシャ・テューダーが愛した写真家 バーモントの片隅に暮らす』(リチャード・W・ブラウン/KADOKAWA)
リチャード・ブラウンは、アメリカの絵本画家ターシャ・テューダーの暮らしや美しいガーデンを17年間撮影し、ターシャから最も信頼された写真家である。と同時に、アメリカを代表する写真家でもあるのだ。その写真を十分に堪能できるのが『ターシャ・テューダーが愛した写真家 バーモントの片隅に暮らす』(リチャード・W・ブラウン/KADOKAWA)だ。
26歳のとき、バーモントの農場を購入し、移り住む ハーバード大学を出たリチャードは、田舎町の学校で中高生の教師になる。彼は生徒を美術館や歴史博物館にどんどん連れ出す型破りな先生だった。しかし、次第にフラストレーションがたまっていく。窓の外には心惹かれる光景がある。初雪が降り始めた、シカが歩いて通った、紅葉がうっとりするほど美しい。それなのに授業を中止するわけにはいかない。 そして、リチャードは気づく。「ぼくが本当にやりたいのは写真だ」と。教師の仕事は3年で辞めた。すでに結婚しており、二人の貯金を元にバー…
2020/7/3
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ターシャ・テューダーが愛した写真家 バーモントの片隅に暮らす / 感想・レビュー
たまきら
「大草原の小さな家」が好きだった人間にはたまらない世界観です。手を汚して、日々暮らす…労働をこれだけロマンチックに描写できるのっていいよなあ。ただ、思春期の少女をこういう感じで撮影されると、モルモン原理主義教団を思ってしまって引いてしまう自分…。少女の胸がちらりと覗く彫刻とかもうアウト。考えすぎなのはわかっているんですが、どうしてもね~…。
2021/03/12
ochatomo
写真家ブラウン氏がターシャさんよりも北部の田舎に住んでいたとは知らなかった しかも20代でその選択をし、かつ70代になっても昔の暮らしぶりを再現するため働いている とても興味深いフォトエッセイ集だった もちろん写真も素晴らしく落ち着いた美しさ おそらく日本向けの書下ろし 英題“Vermont Blessed : The World of Tasha Tudor Photographer Richard W. Brown” 2020刊
2020/10/15
DEE
こういう写真を見ていると、アメリカは実にデカい国で、歴史こそ浅いけれど色々な人々が色々な方法で暮らしているなと感心する。 バーモントの風景は見事の一言。日本の紅葉もいいけど、こちらも負けず劣らずの美しさ。 自分もここでなら腕がないにも関わらずいい写真が撮れそうな気がしないでもない。 自然は厳しくもあるので住みたいとまでは思わないけど。
2020/08/17
kyoko
写真が美しい。ターシャの暮らしぶりもすてき。お孫さん家族がその暮らしを引き継いでいるのも素敵。
2020/10/11
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