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神社と政治 (角川新書)

神社と政治 (角川新書)

神社と政治 (角川新書)

作家
小林正弥
出版社
KADOKAWA/角川書店
発売日
2016-09-10
ISBN
9784040820958
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神社と政治 (角川新書) / 感想・レビュー

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おさむ

全国の神社の元締め、神社本庁が何故改憲を主張するのか?そんな疑問に思想的側面から答える新書(ただし、難解です)。明治以降の復古神道が、ファシズムの思想的支柱たる国家神道を生んだ。一方、柳田國男らが説く民俗的な神道も存在する。戦後の神道は公ではなくなったが、純粋な民とも言い切れず、中間の公共としての性格が色濃くなった。揺らぐ位置付けをどうするか、関係者が互いに主張し合っている構図だからわかりにくいのでしょう。個人的に神道は宗教ではなく習俗だと思うし、改憲せずとも日本の文化や伝統は守れる気がしますが‥‥。

2017/03/08

樋口佳之

コミュニタリアニズムは学ぶべき事多い考え方だと感じている者ですが、この本はコミュニタリアニズムの危うさが見える本じゃないかと感じました。/神道の現在の主張やコミュニタリアニズムから見た可能性を論ずる前に、公 公共 私の全てが破産したかつての歴史に対して神道が自らの責任をどう総括しているのかをインタビューしてもらいたかった。それ抜きに神道の可能性とか語れるのでしょうか。

2017/03/16

Piichan

気軽に参拝できる神道は公共性を発揮しやすい宗教であるという指摘はなるほどと思いました。左派は神道を「権力の宗教」とみなすあまり、反原発といった協力できるシーンで協力できず、ますます神道を「権力の宗教」に押し込んでしまったように思います。民進党と日本共産党の選挙協力が進んでいますが、神道界とのパイプ作りも進められるべきでしょう。神社本庁はなぜ日本会議に協力するのか、現場の神道関係者はなにを考えているのかについてはジャーナリズムの視点からの検証が進むことを期待したいです。

2017/01/06

レコバ

宗教と改憲というテーマで言えば、菅野完著の日本会議の研究とは全く別の切り口でそれを解説する本。宗教というより習慣として認知されている神道は、その来歴も含め公共であろうとする。シンプルなテーマのように見えてややこしく、わかったようなわからないような、もう少し神道自体や明治期の政策、昭和初期の政策に対する予備知識が必要な内容だった。

2019/12/19

takashi1982

著者は政治哲学・政治思想史を専門とする千葉大教授である。コミュニタリアニズムの研究者として、公共性を持った宗教と政治の関係について考察する、宗教と政治を扱った新書の中では異色のスタイルであろう。宗教が自らの教義から公共性を持ち政治と関わってもよいとする意見にはハッとする。神道の専門家ではないから、神道についての分析や解説は対談や解説、一般書あたりに負っている。だが、神道の専門家だと西洋の思考枠組みや近代以降の人権や統治機構の概念が吹っ飛んだ祭政一致になってしまうので、ちょうどよい。

2017/02/15

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