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天地明察(下) (角川文庫)

天地明察(下) (角川文庫)

天地明察(下) (角川文庫)

作家
冲方丁
出版社
KADOKAWA
発売日
2012-05-18
ISBN
9784041002926
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天地明察(下) (角川文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

意外なことに、下巻でもそれほど大きな波乱はなく(授時暦が蝕を外したのは、春海にとっては確かに大事件ではあったが)むしろ淡々と語られてゆく。冲方丁は初読なので、これがこの人の通常の語りの手法なのか、あるいは本作に特有のものであるのかはわからないが、私にはこの一見地味で平坦にも見えかねない語り方は成功しているように思える。貞享という時代が、政治的にも文化的にも実に大きな転換点であったことが見事に明示されているからである。政治的には保科正之に水戸光圀らが、そして文化的には渋川春海、関孝和、本因坊道策らがいた。

2024/03/11

遥かなる想い

渋川晴海による改暦プロジェクト後編。関孝和の存在が際立っている。4代将軍家綱の代の 保科正之などの存在も生き生きとしており、目新しい題材である。

2012/06/24

再び読書

読み方を失敗しました。上巻の感想を書いたときも、単行本の方が流れが良いように思うと書いたが、その上、下巻を読む時間を空けすぎたことが、致命的にこの小説の面白さを下げてしまった。冲方氏に申し訳ない気持ちになります。春海(算哲)の清清しさに心が洗われる様です。困難に対して思い切り悩み、また立ち上がっていく。碁の世界、算術の世界、普段理解できない分野ですが、それを超えた偉業に立ち向かう浪漫あふれる物語。また、保科正之、酒井大老の器の大きさが光る。関孝和との出会いや、えんとの再会も良かった。

2013/11/29

よむヨム@book

★★★☆☆ 星3つ 下巻まで読んで、「映画より原作の方が良かった」というのが感想です。 特に最後の30ページには、じ~んと感極まってしまった。 映画は、2時間という枠内に納めなければという制約から若干の改変や削ってしまった場面があるのは仕方がないと思う。

2022/11/14

hiro

歴史に名を残す、それも失敗を克服していく成し遂げた人の話がつまらないわけがない。今年の金環日食も重なって面白く読めた。既に江戸時代に日食を予想できたこと、それもパソコンのない時代に算盤で気が遠くなる計算をして、暦の誤謬を見つけ正していったことは驚きだった。同じ年の本屋大賞二位『神様のカルテ』の主人公一止を助ける妻榛名も、この作品の主人公算哲を助ける妻えんも、明るく夫をささえる妻というイメージからか映画の配役は共に宮﨑あおいさんだが、これは偶然ではなく、このような妻を理想と思う日本人男性が多いからだろう。

2012/07/14

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