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てふてふ荘へようこそ (角川文庫)

てふてふ荘へようこそ (角川文庫)

てふてふ荘へようこそ (角川文庫)

作家
乾ルカ
出版社
KADOKAWA
発売日
2012-09-25
ISBN
9784041004678
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てふてふ荘へようこそ (角川文庫) / 感想・レビュー

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machi☺︎︎゛

素敵な本だった。木造のおんぼろアパート、てふてふ荘。敷金礼金なし、2kの間取りで家賃13000円。こんな破格の条件にはやはり裏があって、、、。もれなく謎の同居人がついてくるというもの!!集会室にはピカピカのビリヤード台もあり、そして大家さんにも入居者が知らなかった事実があった。ハートフルで優しくも少し切なくなる話が1号室から6号室プラス集会室の7編。

2021/03/28

ちょこまーぶる

不思議な話でしたがホッコリする一冊でした。訳ありおんぼろアパート「てふてふ荘」の訳ありの住人たちが、アパートに先住の地縛霊と同棲するんですが、それぞれの部屋の同居人との生活のやり取りが、何とも言えずホッコリとするんですよね。特に「2号室」の話は良かったかな。しかも、それぞれの住人が同居人との関わりから、少しずつ成長していく様子も読み取れる作品でしたね。そして、自分を責め続けて成仏してはいけないと決めつけている地縛霊の管理人さんへの住人たちの優しい思いが会話の中から伝わり読んで良かったなぁ~と思いましたね。

2017/04/01

ユメ

人生に疲れた人々を受け入れるてふてふ荘に、物語の冒頭から優しく「ようこそ」と手招きされているのを感じた。一号室から順に進むドラマ、付き合い易さはそれぞれながら、心の底では同居人が人生を謳歌できるよう願っている各部屋の幽霊たちに励まされる。そんな彼らを成仏させる方法がとても切なく、訪れるその瞬間のしょっぱい涙は温かい。奇妙なてふてふ荘をまとめてきた大家の秘密が明るみに出た時が一番寂しかった。最後にアパートを出るとき、住人たちの変化を実感しながら、ビリヤードのショットに高橋を指名した大家の優しさを噛み締めた。

2015/07/14

やな

大切なことを思い出させてくれる良い本です。この本に出会えて良かったと思えた。

2016/01/20

dr2006

不動産とファンタジーホラーという変わった取り合わせが、乾さんのプロットの真骨頂だと思う。凄く面白かったし、北海道の運河で有名な街が舞台で、実は個人的に懐かしく、そのせいで激しく情景移入してしまった。潮風のあたる高台にあるレトロな佇まいのアパートは、住人が各部屋に一人と(一人)。この括弧の一人がストーリーの要で、各部屋ワケアリの話が展開される。ケリを付けるというか、思いを成し遂げるというか、前向きな「仕掛け」に心動かされる。もっと他の作品も読んでいきたい。

2014/12/15

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