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翻訳百景 (角川新書)

翻訳百景 (角川新書)

翻訳百景 (角川新書)

作家
越前敏弥
出版社
KADOKAWA/角川書店
発売日
2016-02-10
ISBN
9784041018637
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翻訳百景 (角川新書) / 感想・レビュー

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Panzer Leader

翻訳物好きな自分だけど、翻訳に関して言えば読みやすいなとか直訳みたいで読みにくい程度の感想しか持ったことがなかった。本書を読んで翻訳家の方々が作家と読者の懸け橋となっていかに良い翻訳本を作り上げていくのかが分かった。そのために単語一つ、タイトルの一文字にも妥協せずこだわりを持って仕上げていく過程には驚き・面白さの連続だった。自分が翻訳物を楽しめるのも不断の努力を続けていく翻訳家の方々あってのものと頭の下がる思いで読了した。

2016/10/29

本木英朗

『ダ・ヴィンチ・コード』の翻訳で知られる著者が語る、翻訳の現場の裏側を綴ったエッセイ。ここでいう翻訳は文芸書に限られるが、異国の言語(ひいては文化)と日本のそれの間に立つ懸け橋としての職業にある人が持つべき矜持というものが伺え、決して堅苦しい内容ではないのだけれど、読んでいて自然と襟を正したくなる。翻訳文学が出版市場で極めて苦しい立場にあることは、消費者として理解しておくべきことであり、そのために翻訳者や編集者がどんな努力をしているのかも分かっておきたい。それは自然と、読者の役割も明らかにしてくれる。

2016/05/29

リキヨシオ

英語できない!扱えるのは日本語のみ!かどうかも怪しい自分にとって2つの言語を理解して相互変換できる翻訳能力を持った人間は、まさに神の領域!そんな翻訳の仕事には、1・実務翻訳、2・映像翻訳、3・出版翻訳の3つがある。そして3つの翻訳の仕事で使用する技術と求められる訓練は全く異なってくる。今まで、翻訳は訳せればOKでは!と思っていたけど「野球でも、ただバットを振るだけではなく、プロとしてお金を取れる高い技術が必要」という説明になるほど~!と思った。語学力だけでなく、とても高い技術が必要な仕事だなと感じた。

2016/05/22

mayumi

海外ものを読む時には、翻訳者に大きく左右されると思う。あまりうまくない翻訳者だと、作品そのものがつまらなくなってしまう。ちなみに私が好きな翻訳者は芹澤恵さん。フロストシリーズが楽しく読めているのはこの人のおかげだと思っている。この「翻訳百景」の越前さんはラングドン教授シリーズを手掛けている。ある意味、あの作品は映像が重要な作品だから、訳すの大変だろうなあ、と思う。正直私は小説だけじゃ理解できなくて、映画を観て補完している部分があるしね(笑)。

2017/05/13

minimu

『ダヴィンチ・コード』や『思い出のマーニー』の新訳などで著名な翻訳家によるエッセイ(´∀`=) とあらば、読まないという選択肢はありません。あの作品この作品にまつわる裏話が楽しいのはもちろんのこと、故東江氏への師匠愛や、海外翻訳作品を日本で広めるための全国的な読書会という精力的な活動もあっぱれです。生まれながらの翻訳家なのではと勝手に思っていたけれど、この道に進まれた理由もこの本で知り、全くの初心者からスタートし、学校で学ばれたとのことでした。翻訳家志望の人にもおすすめの一冊です。

2016/10/29

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