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もしもし、運命の人ですか。 (角川文庫)

もしもし、運命の人ですか。 (角川文庫)

もしもし、運命の人ですか。 (角川文庫)

作家
穂村弘
出版社
KADOKAWA
発売日
2017-01-25
ISBN
9784041026243
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運命の一節/【吉澤嘉代子 エッセー連載】ルシファーの手紙 #1

 私は幼稚園児時代に居酒屋でアルバイトをしていた。酔っぱらいの客にも慣れたもので「可愛い子ちゃん」「ヒューヒュー」とからかわれても、愛想よくあしらいテキパキと配膳するので店の信頼は厚かった。

 他の従業員には内緒で「せっちゃん」という、同じくアルバイトの幼稚園児と交際していた。仕事をこなしながら、時折目配せして恋人同士の合図を送りあうのが楽しい。私たちは愛しあっていた。

 そんな夢を子供の頃にみた。ただの夢なのに目が覚めても恋は醒めず、私はその日から彼を探した。園で彼らしき児童を見つけると木陰に呼びだして「せっちゃんなの?」と訊ねたり、母の友人の子供が家に来ると「せっちゃんだよね?」と詰めたり。わんぱく盛りの男子たちは当然私を相手にせず、棒を振り回したり叫んだりしていた。

 それでも「せっちゃん」の存在を心から信じていた。この世界のどこかにきっといる。夢から飛び出した私の運命の人。

 それからしばらくして出会った『ダ・ヴィンチ』が本の世界を広げてくれた。その中で目に留まったのが穂村弘さんの『もしもし、運命の人ですか。』という連載だった。歌人にもエッセーに…

2023/11/25

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吉澤嘉代子「めちゃくちゃラブソングを作りたい!」と思った時に読んだ西加奈子の小説【私の愛読書】

 さまざまな分野で活躍する著名人にお気に入りの本を紹介してもらうインタビュー連載「私の愛読書」。今回、ご登場いただいたのは、映画『アイスクリームフィーバー』(7月14日全国ロードショー)の主題歌「氷菓子」を手掛けたシンガーソングライターの吉澤嘉代子さん。「本好き」の吉澤さんが悩みながらセレクトしてくれた本は全部で3冊。一体どんな本なのか、さっそくお話をうかがった。

取材・文=荒井理恵 撮影=水津惣一郎

連載を楽しみにしていた『もしもし、運命の人ですか。』

『もしもし、運命の人ですか。(角川文庫)』(穂村弘/KADOKAWA)

――1冊目は穂村弘さんの『もしもし、運命の人ですか。(角川文庫)』(KADOKAWA)ですね。

吉澤嘉代子(以下、吉澤):愛読書ってすごく難しいなあと思ったんですが、この本は外せないなと思って選びました。私は中学生の頃、ずっと学校に行けない時期があり、図書館で過ごすことが多かったんですね。その頃一番好きだった雑誌が実は『ダ・ヴィンチ』で、「私だったらこの本、紹介するよね」とかずっと妄想したりしてたんです(笑)。

 その『ダ・ヴィンチ』…

2023/7/13

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もしもし、運命の人ですか。 (角川文庫) / 感想・レビュー

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はっせー

エッセイが好きな人やクスッと笑えるお話が読みたい人におすすめの本になっている!この本は歌人の穂村弘さんが書いた恋愛エッセイ集となっている。恋愛エッセイにも関わらずクスッと笑えるのは穂村弘さんのある意味のだめっぷりがほどよく笑える!そのだめっぷりが母性本能をくすぐるのかなって思った!この本の恋愛に関するエピソードがどれも秀逸である。ネタバレになってしまうので深くは書かないがなかなかぶっ飛んでいた!

2023/12/27

のいじぃ

読了。Kindle版。半額セールにて。13年前の著者による恋愛観と妄言、妄想集。ロマンティストと書けば聞こえは良いけれど、正直ここまで夢を見られると性別関係なくしんどいのではと思う。作中でも女性たちが的確に物申しているけれど、どこ吹く風、いやそれすら計算に入れて自分を演出している節が見られる。とりあえず恋愛話をする異性には困らず、何だかんだと妻の話もさらりと入れられているので話半分に読み流すのが良さげ。表紙のいささか物騒な絵はどこで繋がるのかと気になったけれど、もしかしたら読み手の代弁者なのかも知れない。

2021/02/12

どぶねずみ

穂村弘さんって、歌人さんだったのね。女心の細かいところまでよくお気づきだなぁと思ったのは、職業柄の特徴もあるのかも。読みながら、自分の気づかないことをハッとさせられることも多くて、面白いエッセイだった。でも、女性はもっと強かですよ(笑)

2019/05/23

やせあずき

あいかわらずのほむほむワールドでしたが、これまで読んだ中では、心の琴線に触れるフレーズが少なくて残念でした。

2017/02/28

とろこ

恋愛にまつわるエッセイです。タイトルから、あっま~いお話を期待するかもしれませんが、そうすると裏切られます(笑)作者の、度を越した自意識や妄想癖、周りの人々の個性的な恋愛観が綴られているだけです(笑)現実の恋愛においては、ほとんど、いいえ、全く役に立たないでしょう。でも、面白いです。滑稽で、時々ぶっ飛んでいて、でも、笑ってしまう。現在進行形で恋をしている人も、しばらく恋とは縁がないなぁ、と感じている人も、読むと笑って元気がもらえる。そんな感じの、ちょっとシュールで、ちょっとアホな恋愛エッセイです。

2017/02/18

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