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傘をもたない蟻たちは

傘をもたない蟻たちは

傘をもたない蟻たちは

作家
加藤シゲアキ
出版社
KADOKAWA/角川書店
発売日
2015-06-01
ISBN
9784041028339
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ジャンル

傘をもたない蟻たちは / 感想・レビュー

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風眠

これまでの作品はアイドルが本業だったから書けたところもあったのかと思っていたが、この短篇集には芸能界の話はひとつも無い。人間の哀しみや欲望や孤独といった感情を、言葉そのもので言い表すのではなく、描写という遠回りな方法で表現している。これはもう作家・加藤シゲアキと言い切れる。「アイドルが書いた」という枕詞は、もう彼には必要ないと感じた。これまで葛藤や苦悩もあっただろう。それらを覆そうと全力で努力しただろう。だからこそ、ひとつひとつの物語に迫力があるのだ。現実の中にある容赦の無さを、儚く繊細に描いている力作。

2015/08/13

ナイスネイチャ

加藤さん3作目。初短編集でどれも棘がある内容でした。ジャニーズなのにこんな内容いいの??って思いながら読んでました。どの作品もドキッとする内容でもう本当にうまい!!って思います。後1作品も読んでみます。

2016/07/01

❁かな❁

うわー!めちゃくちゃ楽しめましたー!!スゴイー★加藤シゲアキくんの作品を読むのは2作目!初の短編集とのことで期待値上がってましたが本当に面白かったです♬6編の短編集!「恋愛小説(仮)」のみ既読でした!特に「Undress」「インターセプト」面白かったです♪書き下ろしの「にべもなく、よるべもなく」はとても繊細で切なく良かったです*「染色」の空気感も好きで「イガヌの雨」の発想が面白い!加藤くんがイガヌはウナギ(UNAGIを逆から読む)からつけたと言われてました♪加藤シゲアキくん才能に溢れてますね♡お気に入り♬

2015/12/06

なゆ

素直に、単純に、面白く読ませてくれる短編集。芸能界とは関係のない世界の話をこれだけ書けることにも、〝読ませる〟ための言葉を吟味しながら書いてるであろうことにも、作家としてのこれからを見据えているような。これからがますます楽しみだ。『インターセプト』での、行動心理学を駆使した駆け引きの表と裏、とても面白いと思った。でも、浮かぶ情景が一番好きだったのは『にべもなく、よるべもなく』。純の苦悩もヒリヒリと。時々、こんな描写大丈夫?なんてつい考えてしまうのが余計な事と思いつつ。これからも果敢にいろんな話書いて!

2016/04/08

紫 綺

人が生きていることを生々しく感じさせる短編集。「Undress」が印象的。書き下ろしの「にべもなく、よるべもなく」は長編と見紛うばかり。根津爺の「喜びは有限。悲しみは無限。ただ出来事として受け入れる。」に心を突かれる。

2015/09/20

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