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梅もどき

梅もどき

梅もどき

作家
諸田玲子
出版社
KADOKAWA
発売日
2016-10-22
ISBN
9784041034750
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「憎しみは時空のへだたりが育てるもの」争う徳川と豊臣、両方の血を引く姫の数奇な一生を描く感動歴史超大作!

『梅もどき』(諸田玲子/KADOKAWA) 「史実」という「点」でしかない事実をフィクションに落とし込み、一つの「線」として「物語」になっているのが時代小説だと思う。『梅もどき』(諸田玲子/KADOKAWA)は、その中でも類まれなる完成度の高さと肉厚なストーリーに思わず引き込まれた作品だった。

舞台は慶長5年(1600年)関ケ原の合戦直前から始まる。この合戦は石田三成と徳川家康が兵を挙げ、日本を揺るがす大きな戦となるはずだったが、勝者は家康の勝利であっさりと幕を下ろす。 「お梅」は父親が石田三成側に付いたため、「敗者の姫」として不安な逃亡生活を送っていた。そんな日々も、とある出会いが彼女を思いも寄らぬ人生に導き、終止符が打たれる。

梅は豊臣家と徳川家、どちらの血も引いていたため様々な思惑の下、政治的に利用され、家康の側妾となることに。自分の父の敵、閻魔のごとき相手だと思っている家康の側妾になるくらいなら死んだほうがましだと嘆くが、亡き父親の菩提を弔う許しを得るため、彼女はこの運命を受け入れる。

しかし、暫くして彼女は家康によって家臣の本多正純に「下賜…

2016/12/1

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梅もどき / 感想・レビュー

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いつでも母さん

諸田さんの作品は好きなので手にする。いつもと違う・・のめり込めない・・時間が行きつ戻りつするからか?心のどこかに弥八郎の本妻が引っかかるからか?家康の側室になるまでの事の運びか?はたまた想い人とこんな風に人生を送れることへの私の嫉妬か?(笑)本多正純を持ってくるところは渋い!と唸ったのだが・・『梅』の事は知らなかった。が、こんな作品に仕上げるあたりは、流石は諸田作家でした。

2017/09/29

やま

【記録】 梅もどき  2016.10発行。字の大きさは…字が小さくて読めない大きさ。 皆様のレビューを見て、興味が湧いて図書館で予約するが、来てビックリ字が小さくて読めません。 残念、返却します。 単行本。 文庫本が出たのでそちらを予約します。 なお、図書館で予約した文庫本が本日(2019.10.10)来たので見てみると、読めそうなのでほっとします。 ※【記録】の説明は、自己紹介欄に書いて有ります。

2019/10/02

ねむねむあくび♪

図書館の返却棚にて遭遇。諸田玲子さんはこれまであまり読む機会が無かったが、読み応えがある作品を数多く書かれていて期待大と手に取った(笑)史実の裏側の女性たちが、諸田さんの手によって生き返り、ロマンを感じさせてくれた。ちょっと綺麗すぎるが、面白かった。

2017/10/22

星落秋風五丈原

本編は時系列が二つ登場する。一つは正純の元に、彼に恨みを持つ少女が現れて今までの経緯を語るパート、もう一つは梅の生い立ちから始まるパート。敵対しあう勢力の血を持つ彼女は「どちらにも殺されない」という最強カードを持っているが利用しやすい。家康の側妾から正純に下げ渡されて妻となっており、その史実だけを取ってみれば、上司の命令に逆らえず、或いはトロフィー・ワイフのような存在に思われてしまうが、小説では読者の共感を得やすいように、家康との関係ができる以前に二人を出会わせ、お互いに惹かれあっていた設定にしている。

2016/11/15

baba

時系列が交互に出て、その上関ケ原以降の時代変遷と登場人物の多さで、物語に入り込むのに時間がかかりました。女性の心理描写が細やかで、離れて暮らす夫を想う妻、同じように幽閉された夫が妻を想う姿や時代に振り回せられながらも自分を貫く姿が伝わりました。「狸穴あいあい坂シリーズ」の様な創作物が好きだなぁ。

2016/12/18

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