KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

キトラ・ボックス

キトラ・ボックス

キトラ・ボックス

作家
池澤夏樹
出版社
KADOKAWA
発売日
2017-03-25
ISBN
9784041037256
amazonで購入する

キトラ・ボックス / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

mocha

古い神社の御神体である鏡と剣の出自を巡る考古学ミステリー、からのウイグル人女性の拉致事件。話は現代と平安朝、日本と中国、ウイグル自治区までスケール大きく展開する。竹取物語異譚の『かがやく月の宮』を読んだばかりだったので、あの人が!とわくわくした。『アトミック・ボックス』の面々が再集結しての活躍も嬉しい。美汐さん、やっぱりキレ者だ。こんな風にするすると考古学の謎が解明されたら楽しいだろうな。小市民の私は、基金の3万円を返還するべきだと可敦さんにちょっと怒っている。

2018/10/07

jam

スティルライフで出会い30年余り。彼はいつも私を旅に誘う。それはかつて旅した土地もあれば未知の場所もあり、時に、遥か彼方まで。鳥になり風をはらみ水平線を超え、舳に羽を休める。あるいは、星降る島で耳を澄ませ、潮騒に眠る。そして、人に在り痛みを分かち、使命を貫く。それらがひとつの環に繋がる美しさを、旅の道すがら私に囁く。差し出された腕に身をゆだねる遠い旅路。本作は、天文図を頭上に頂くキトラ古墳を軸に、現代と古代を往来する考古学ミステリーに仕上げられている。池澤さん、あなたの旅にどこまでも、いつまでも。

2017/07/10

ダミアン4号

考古学、発掘、古代の遺跡に興味のある人なら堪らない物語なのではないでしょうか…かく言う私もその一人なもんで(笑)後にキトラ古墳と呼ばれる墓からの宝物を狙った小悪党…命からがら盗み出した宝剣と鏡は不思議な力の存在でその場に留め置かれ…それを見出した修験者の手により神社の御神体として祀られる事と…時は移り現代、神社の改修工事を前に御神体の調査を依頼された考古学者は中国回紇自治区から来日中の女性研究者と調査を始めるが、その女性を狙った拉致未遂事件が発生する…古代史の謎解きと暗躍する諜報機関…これは参った!(笑)

2017/05/07

ゆみねこ

キトラ古墳にまつわる謎と、中国・ウィグルからの留学生・可敦。読んでいて、ちょっと違和感を感じたのは、前編があったからなのか。アトミック・ボックスも読んでみたくなりました。でも、こちらも中々面白かったです。

2017/06/03

Ikutan

キトラ古墳に纏わる謎解きと中国ウィグル地区問題を絡めて女性研究者拉致事件を描いたサスペンス。ハラハラワクワクしたアトミック・ボックスの人物がこちらにも登場。忘れかけていたストーリーや人物像を思い出しました。未読の方はネタバレになるので、先にアトミック・ボックスを読むことをおすすめします。今回は遥か遣唐使の時代まで遡って繰り広げられる考古学ミステリー。いやぁ、ロマンを感じました。考古学ってあんまり興味なかったけれど、具体物から解き明かされる過去ってなかなか面白い。近所なのに知らなかった民博。訪れてみたいな。

2017/06/11

感想・レビューをもっと見る