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夜に啼く鳥は

夜に啼く鳥は

夜に啼く鳥は

作家
千早茜
出版社
KADOKAWA/角川書店
発売日
2016-09-02
ISBN
9784041037294
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夜に啼く鳥は / 感想・レビュー

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ミカママ

不老不死の一族が、愛しい人を探し続けて、、、というファンタジー&連作短編集。著者名で飛びついてしまったが、期待・予想とまったく違う内容であった。こういう表紙画、最近流行ってるのかしら。

2018/04/07

おしゃべりメガネ

北海道生まれの「泉鏡花文学賞」&「島清恋愛文学賞」受賞作家、千早さんのファンタジー作品です。『魚神』や『あやかし草子』テイストな作品なので個人的には『からまる』や『眠りの庭』『あとかた』テイストな作品のほうを期待していました。読み進めていくと、確かにある意味若干恐ろしい部分はありますが、そこはやはりさすがの千早さん、うっとりするようなキレイな文体で流れるように儚さや悲哀を見事にまとめあげています。この手の作風だと読んでいて情景が想像しづらい作品も少なくはありませんが、本作はイメージしやすい作品でした。

2016/10/15

❁かな❁

哀しく美しく妖しい雰囲気で泉鏡花賞を受賞されている千早茜さんらしい作品。『魚神』『あやかし草子』のような香り漂う。蟲を宿し永遠に死ぬことのない一族の御先(ミサキ)。様々な哀しい記憶と共に永遠に続く命。とても苦しく切ない。四(ヨン)の飾らない明るい人柄に救われる。四とは対照的な雅親の存在も良かった。書き下ろしの最終章が特に切なくて、とても胸に沁みる。千早茜さんの現代風の作品も大好きですが今作のようなファンタジー系の作品も素敵。暗闇で青緑に光る蟲たちが幻想的。繊細で妖艶な世界観。哀しく美しく愛おしい現代奇譚。

2016/10/22

優希

美しさと哀しさが同居していました。「蟲」を宿す不老不死の一族にまつわる幻想譚。童話のような雰囲気が徐々に妖しの空気へと流れていく感じが好みです。独特の雰囲気、優しい中の孤独が輝きを持って幻想の世界を作り上げているようでした。五感が刺激されるような空気に異世界へと誘われていくような感覚に陥ります。

2016/10/14

mariya926

不死の主人公。怪我をしても蟲によって癒されます。何かファンタジーのようなお話だけど、作家さんの才能か読み易かったです。特に熊さんが亡くなるのは悲しさが伝わってきました。やっと出会った愛する人なのに、相手が老いていくのを見続けるのは哀しい。現代ではその力を利用して、一族は生き続けるけど、何か自由がなくてそれはそれで悲しい。死なないことって、老けないことって、人間はそれを追い求めているかのように生きているけど、小説にしたらこんな感じになるのですね。

2024/02/04

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