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なぎさ (角川文庫)

なぎさ (角川文庫)

なぎさ (角川文庫)

作家
山本文緒
出版社
KADOKAWA/角川書店
発売日
2016-06-18
ISBN
9784041039892
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なぎさ (角川文庫) / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

久しぶりの山本文緒さんの作品でしたが、やっぱり文章が丁寧ですね。キレイとか読みやすいとはまたちょっと違い、とにかく一文字一文字、一文一文とても丁寧に書かれているなという感じです。作者さんとしてはしばらくぶりの長編ということで、長らくブランクがあったようですが、そのブランクの不安を見事に払拭したかのようなしっかりと落ち着いた作品でした。とある流れでカフェを営む姉妹の葛藤やブラック企業に勤め、その苦しみにココロを病んでいくサラリーマンのリアリティなど、決して他人事とは思えない描写がとてもココロに残りました。

2016/09/16

扉のこちら側

2016年​474冊め。何がどう問題だと言い切れない社会生活の中で積もる澱。やがて心身と生活を蝕むにあたって「いつからこうなったんだっけ」と思うようになる、その描写に現実味があったと思う。流行のカフェを姉妹で開いた結果がこうなるとは予想外だったし、モリのバックグラウンドや何かあったことを匂わされる両親のことはもっと深く書かれると思っていただけれど、読み終わってみるとこれくらいが「必要十分」だったと思わされた。

2016/06/26

おかむー

爽やかなタイトルとは裏腹に、煮え切らないじれったいめんどくさい(笑)欝々とした人生の「迷い道くねくね」な物語。『もうしこしです』。両親・妹との関係をこじらせた主婦・冬乃、彼女の夫・佐々井の部下で元芸人の川崎のふたりを軸に、人生を諦めようとしながらも達観し切れず、失望と希望の狭間を綱渡りし続けるひとびとの姿が描かれる。大人であればあるほど単なる“物語”と割り切れない居心地の悪いなにかを突きつけられる作品ですね。結末もハッピーエンドと言うには雲が晴れる“かも?”といった感触なのもバランスとしてはありか。

2016/08/07

まさきち

地元・横須賀が舞台で具体的な風景を思い浮かべながら楽しめた一冊。登場人物が大きく思いのままに生きる人と思いを抑えながら生きる人とに分かれ、それぞれがかみ合っていない印象を持ち、かつ現状にいたる原因が掴めずやや難儀しました。しかし話が進むにつれ、それぞれが抱える悩みや葛藤に触れる中で、今まで思いを抑えてきた人達、特に佐々井・冬乃夫妻が逞しくなっていく姿に頁を捲るてが止まりませんでした。できれば所さんみたいな人が自分にも欲しいと感じます。

2018/02/28

ワニニ

何だか不穏な雰囲気、そして掴みきれない物語の中、何故か先を知りたくてどんどん読んでしまう。煮え切らない人々を交互に、見えない話を語らせて、何処まで行けば終わりが見えるのか、ぐるぐる同じ所を回っているような気もして…すごく不安。それら苦難て、実は大問題なのに。それなのに、ふらりと良い人や良い所が現れて、引いた波が戻るよう。状況なんか全く違うが、姉妹の葛藤や夫婦の気持ちのすれ違い、親子関係の難しさ等、まるで自分のことのようにも思えてくる。やっと!うっすら光の射すラストだが、川崎と佐々井夫婦、うまくいくと良い。

2016/07/04

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