KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

無惨百物語 みちづれ (角川ホラー文庫)

無惨百物語 みちづれ (角川ホラー文庫)

無惨百物語 みちづれ (角川ホラー文庫)

作家
黒木あるじ
出版社
KADOKAWA/角川書店
発売日
2016-07-23
ISBN
9784041044643
amazonで購入する Kindle版を購入する

無惨百物語 みちづれ (角川ホラー文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

夢追人009

黒木あるじさんの本領発揮のもう最高の百物語集ですね。このカバーのオブジェは人により好みがあるとは思いますが中身はバッチリで著者は竹書房さんの著作だけでなく角川書房さんでも実にいい仕事をされますね。著者が最初は怪異を疑りながら最後は改めて納得する話。『臨死』C子さんは夫のHさんが心臓発作を起こしたが幸い命を取り留め目覚めた時に平野に咲き乱れる花畑と手前を流れる川を見たと言ってスケッチに描いた美しい絵を見て死後の世界ってあるような気がしたと聞いて初めは懐疑的だったが、実は彼は生まれながらの全盲だったのである。

2021/02/11

ゆみきーにゃ

《購入》自衛隊のお話が何話かあり、主人に砲兵森ってわかる~?って聞いたら良く使うとのこと!幽霊には遭遇したことないみたいだけど。

2016/09/18

夜間飛行

単純な怖さではない。思いがけない方向から襲ってくる怖さだ。次はこう来るかと思っていると、えっ、そっちからみたいなスリルがある。各話の題もよくできている。「しらすちゃん」「たらちね」「たなうら」「さんさんさん」…最後にこれらの題が鮮やかな像を結ぶ辺り、洗練された芸を見るようだった。何かを怒らせてしまった時や、人の邪念(絵馬に呪いを書く人もいるらしい)を受けた時に災いが起きるというならわかるが、呪いや祟りのとばっちりを受ける話も少なくなかった。そういう話から、自分の中にある理不尽なものへの恐怖を揺すぶられた。

2016/08/14

HANA

実話怪談集。相変わらず上手い、兎に角上手い。今回は陰惨な話を中心としたらしいけど、その言葉に違わず今までの著者の怪談より嫌感がアップしているように思える。特に「ほどく」「おわりのことば」等の嫌さと言ったら……。話もただ提示するだけではなく、エッセイ調語り口調等様々な文体に加え話の順番にも気を使っていることが伺えそれにも好感が持てる。内容もオーソドックスな肝試しから自衛隊怪談まで、幅広く抑えるべき所は全て抑えている印象。玉石混交が当たり前な実話怪談にあって石が無い。久しぶりに怪談を堪能させてもらいました。

2016/08/08

澤水月

「64」に全身総毛立つ、世間が大騒動時事とリンク。黒木あるじ怪談の素晴らしさは練りに練られた文章(普通の物書きなら5,6頁費やすところを1,2頁に削ぎ落としかつ余韻残す)だけでなく、本としての1編1編の並びまで考えつくされてることと改めて思う。磨き上げた粋を並べ冒頭のような奇跡も起きるのか。戦争について考えさせる項目も多いのにきっちり娯楽作にもなっている。章の題名も1文字もの、職業ものなどよく考えられ目次見るだけでワクワク。ハム…若い人に安心して「怖いよ」と勧められ、しかも学びや気付きもある夏に最高の1冊

2016/07/25

感想・レビューをもっと見る