感傷コンパス (角川文庫)
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感傷コンパス (角川文庫) / 感想・レビュー
みかん🍊
昭和30年、伊賀の山里の小さな分校に赴任した新任の教師と分校の子供たちとの1年間、24の瞳のような若い先生と素朴で個性的な子供達とのほのぼのとしたふれあいと山里の風景が描かれている。
2017/04/01
のり
昭和30年、明子は新任教師として伊賀の分校に赴任。児童数も少ない田舎。まだまだ貧しい生活を送る家が多数だった。その中でも朱根という生徒が問題を抱え、中々心を開かない。赴任にあたって、家を出る時に父から方位磁針を貰い受けた明子は山里の生活で必需品となる。方位に使うだけでなく、生きる為の指針に…とにかく風景描写が優しく、綺麗で、自然の神秘を感じられた。今では、中々見ることが出来ない景色が目に浮かぶ。
2017/01/15
momi
三重県伊賀を舞台に田舎の分校に若い女の先生が赴任したところから物語は始まる…。先生と子供達の心の交流を描いた作品です!!どこか懐かしく、山里の情景描写が美しい…。子供達に「センセ」と慕われる「明子」よそ者の自分を直ぐに受け入れてくれたことは、さぞ嬉しかったことだろう…。そんな子供たちの家庭の事情に真摯に取り組む姿や、過去に負い目をもつ男との交流は「明子」の温かさと愛情が感じられる。この物語には特別大きな山場があるわけではない。何か…はっきりとした結論が出てるわけでもないが、優しさに包まれるそんな読後感です
2017/01/07
菜穂子
症例Aに続く2冊目。私が生まれる以前の話ではあるけれど、自分が過ごした頃の風景を呼び起こさせるようなお話だった。それぞれ何かを抱えているような生徒と若い先生との交流はその絶妙な距離感と思いやりがなんとも好ましくて、純朴な子供たち、自然の営み、日々の出来事がどれも丁寧に描き出されていた。
2017/04/30
るっぴ
献本初当たり、有難うございます。多島斗志之作品初読み。昭和30年伊賀の分校に新任教師で赴任した明子の話。優しい感じの内容。明子の生徒を思う気持ちが良かった。
2017/01/21
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