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愛の詩集: 室生犀星詩集 (角川文庫 し 1-7)

愛の詩集: 室生犀星詩集 (角川文庫 し 1-7)

愛の詩集: 室生犀星詩集 (角川文庫 し 1-7)

作家
室生犀星
出版社
KADOKAWA
発売日
1999-01-01
ISBN
9784041047071
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愛の詩集: 室生犀星詩集 (角川文庫 し 1-7) / 感想・レビュー

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メタボン

☆☆☆☆ 如月小春の解説が良かった。若き日の没入するような読み方から、詩とともにある日常に静かに心を寄せるような読み方へ、そして老いれば老いるが故の懐かしく深い読み方へと移り変わっていく。そのように詩が寄り添ってくるのが室生犀星の良さなのかもしれない。「垣にそひて」より~爪は心に重みのあるときや/悒悒(くさくさ)したときによく伸びるといふ~ 「秋の終わり」「春の寺」「はる」「女人に対する言葉」「この喜びを告ぐ」「このひと」「昨日いらつしつて下さい」「みなあれから」が今回心に沁みた。

2016/02/06

不識庵

奥付を見ると、どうやら大学生のころに買ったらしい。部屋の掃除をしていたら発見した。ふと当時暮らしていた商店街を思い出す。「カラマーゾフ」を読んでいる最中だが、頁を繰りだしたら、読み終えていた。奇しくも作中で幾度かドストエフスキーに言及されていた。一読しただけで犀星の生涯が偲ばれてくる。素直な文章ということになるだろう。詩人の抒情が伝わってくる。鼻につく一文はない。どうやら抒情は作為的に表すものではないらしい。“海なりは空を行く”。簡潔にして豊穣な表現である。

2020/05/20

双海(ふたみ)

「けど、/だめなの。/けど、どうでも、/もう、いいわよ、……」「雨は愛のやうなものだ/それがひもすがら降り注いでゐた」

2022/07/02

❄️

ーーいやな世界とも戦ふ。真実でないものとも戦ふ。自分のこの小さく優しい犠牲の精神は、自分にとつて永い味方であり、自分を鎧ふべききびしい味方だ。/『万人の愛』

2022/10/31

❄️

ーー自分は夜更けてからもマリア像のある壁の前に坐つてゐた。聖母マリアの白いひたひは美しかった。くる晩もくる晩も自分はひとりきりであつた。/『万人の愛』

2023/03/01

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