KADOKAWA Group

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凶犬の眼

凶犬の眼

凶犬の眼

作家
柚月裕子
出版社
KADOKAWA
発売日
2018-03-30
ISBN
9784041049556
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「凶犬の眼」のおすすめレビュー

あの抗争事件から2年…警察vsヤクザの意地と誇りを賭けた物語。柚月裕子『孤狼の血』シリーズ続編!

『凶犬の眼』(柚月裕子/KADOKAWA)

 3月30日、ミステリー作家・柚月裕子の新作長編『凶犬の眼』(柚月裕子/KADOKAWA)が刊行された。同作は日本推理作家協会賞を受賞したベストセラー『孤狼の血』に続く、シリーズの最新刊。今年の5月12日には役所広司、松坂桃李らが出演する実写映画の公開が控えており、まさに絶好のタイミングでの続編リリースとなった。

 広島県呉原市を震撼させたあの抗争事件から2年。伝説のマル暴刑事・大上のもとで暴力団壊滅のために尽力した若手刑事・日岡は、県北の駐在所に異動となっていた。多くのヤクザと深い繋がりをもつ日岡を警察上層部は危険視、抗争のさらなる火種となることをおそれて、遠く離れた田舎町に左遷したのだ。平和な農村をパトロールするだけの毎日のなか、日岡は毎週のように拳銃を分解・点検しながら、現場復帰への思いを募らせてゆく。

 そんなある日、久々に呉原まで足を延ばした日岡は、なじみの小料理屋・志乃に立ち寄り、建設会社社長の吉岡という男を紹介された。その風貌は全国指名手配中の暴力団員・国光寛郎を思わせる。男は自分が指名手配犯…

2018/4/2

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役所広司主演映画『孤狼の血』原作。正義のためには手段を選ばない悪徳刑事が、今年のエンタメ界を席巻する!

『孤狼の血』(柚月裕子/KADOKAWA)

 2018年5月、映画『孤狼の血』が全国公開される。「警察じゃけぇ、何をしてもええんじゃ」という挑発的なキャッチコピーを掲げた、白石和彌監督のハードボイルド・エンターテインメントだ。すでにネットでも予告編が公開されているが、悪徳刑事を演じる役所広司をはじめとして、危険な存在感をぷんぷん放つキャストが勢揃い、ギラついたビジュアルを作りあげている。今から公開が楽しみでならない。

『孤狼の血』5月12日公開、東映配給 (C)2018「孤狼の血」製作委員会

 その原作となったのが、柚月裕子の『孤狼の血』(柚月裕子/KADOKAWA)である。2015年に刊行された同作は、刊行直後からミステリーファンの熱烈な支持を受け、第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編部門)を受賞。さらに第154回直木賞、第6回山田風太郎賞、第37回吉川英治文学新人賞にもノミネート。各種ランキングでも上位に食いこむなど高く評価され、作者・柚月裕子の名をあらためて知らしめることになった。映画化を機にあらためて興味を抱いた人も多いと思うので、…

2018/3/14

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凶犬の眼 / 感想・レビュー

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starbro

柚月裕子は、新作中心に読んでいる作家です。『孤狼の血』の続編の本書を読みました。二番煎じ感は、否めませんが、広島やくざノワールハードボイルド、古き良き時代?の物語でした。まだシリーズは続きそうな雰囲気です。暴力団新法や暴力団排除条例を厳密に適用すると、家も借りられないし、銀行口座も作れなければ、携帯電話も持てないし、コンビニで物を買う事も出来ません。これは憲法の基本的人権の保障と自衛隊以上に矛盾していませんでしょうか(笑)

2018/05/11

ウッディ

ガミさんの「孤狼の血」を受けついだ日岡のその後を描いた物語。僻地の駐在所で無為に過ごしていた日々から、暴力団抗争の首謀者で指名手配犯の国光と出会って以降、まるで大上さんがのり移ったような日岡の成長ぶりがうれしかった。柚月さんの主人公は、一本筋が通っており、そして優しい。日岡はもちろん、ヤクザの国光もしかりです。誰の会話か 意味もわからなかったプロローグが、後半でわかるのも憎い構成で、面白かったです。ただ、「孤狼の血」を読んでいない読者にも、面白いのかは疑問。順番に読むことを強くお薦めします。

2018/11/30

どんふぁん

2018年8月19日読了。日岡が逞しくなっていくなぁと思って読んでました。国光との話でしたが、大上さんも好きですけど、国光の男気溢れる頭脳派のヤクザも嫌いじゃないです。かっこよかったです!演じるとしたら渋い俳優さんより、爽やかな俳優さんに演じてもらいたいですね。度々出てくる、晶子さんの蛸飯が食べてみたいです!

2018/08/19

うっちー

女性がこれを書く❓柚月さんの幅広さには敬服します

2018/05/13

ホッケうるふ

前作の勢いで読めたが、大上という怪物的魅力を持つ人物が退場した事により彼から立ち昇る危険な香りと緊張感がごっそり抜け落ちた。代りに作者が用意したのが漢として極道を貫く国光だが、会話だけでこの人物を魅了させようとしているものの男としてギリギリの場面を用意していない。イタリアのマフィア映画のようなラストが唐突に付け足されるだけ。舞台を田舎に持ってきたのは良かったが立て籠もりの決着といい色々無理があり過ぎ。何より日岡が大上を継承する姿は数年単位ではなく10年以上の歳月をかけて描いて欲しい。本作ではまだ早すぎる。

2018/06/19

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