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海道の修羅

海道の修羅

海道の修羅

作家
吉川永青
出版社
KADOKAWA
発売日
2017-04-27
ISBN
9784041050798
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海道の修羅 / 感想・レビュー

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とん大西

振り切った悪のヒーローというべきか。しかも豪放磊落なものでなく、湿り気に満ちた謀略の帝王というような…。今川義元-桶狭間で信長に討たれてしまった為、軟弱な愚将のイメージがついてまわりますが、いやいや、なかなか貫禄たっぷりの海道の覇者。近隣の北条、武田、織田などとガップリ四つで立ち回り、長きにわたり軍師雪斎と二人三脚で駿河を治めてきたのですから天下を狙う資格も十分にあったように思います。本作では、終始冷徹を貫く為政者として描かれてます。大国を束ねる戦乱の英傑にしては人間臭い描写が少なかったのはちょいと残念。

2019/09/14

巨峰

今川義元を冷酷な政治家・謀略家として描く。しかし家来としたはずの雪斎の死後、師のその夢を受け継いでしまったために、どこか焦り桶狭間に死する。新たな義元像を楽しめた。また、武田晴信、北条氏康、織田信長らの敵役のキャラがしっかりしていたことが特筆すべきか。のちの徳川家康、松平元康の初々しさよ。

2018/12/09

如水

今川義元…『初代海道一の弓取り』と言われ幕府からの「独立」を宣言した(今川仮名目録追加)戦国大名です。残念な事にヤラレ方や俗説により今となってはおじゃ◯丸化してますが?この本ではそんなイメージが払拭されます。一言で言えば『清々しく外道』?今川家の弱体化から領土回復、拡大及び治安維持をする為に選んだ道が『修羅。己を外道と化す』事。綺麗事は一切無し!有るのは謀略、策略。部下に対しては手柄の評価のみ…てあれ?これ何処かで見た様な気が…あっそ〜ゆ〜事ね。と納得?ただこれぞ真の戦国大名❗️と思える一冊でした。

2018/11/07

ren5000

義元って信長に討たれかたが悪かったのか白塗りの貴族被れのバカというイメージがあるけども、実は海道一の弓取りと言われたほどの傑物なのにね。最後の桶狭間までの義元が討たれるまでの過程はちょっと分かりにくく微妙かな?大河ドラマも山ノ内一豊とかの小物を描くより義元とかをやってイメージ覆せばいいのに。

2017/10/01

baba

「誉れの赤」でファンになった吉川氏が今川義元を描く。仏門に入っていた氏親五男承芳は今川と北条の関係を危惧して修羅となる覚悟で兄二人を殺害して家督を継ぐ。京好みで化粧をして蹴鞠や雅な遊びをするなど、今までと違う人物像が目新しくはあるが、修羅をいく義元に興味が持てない。むしろ太原雪斎が主人公のよう。秀吉が登場し、更に桶狭間で敗れてからを信長や人質の家康が語るので義元の影が薄いが面白かった。

2017/06/23

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