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金魚姫 (角川文庫)

金魚姫 (角川文庫)

金魚姫 (角川文庫)

作家
荻原浩
出版社
KADOKAWA
発売日
2018-06-15
ISBN
9784041058343
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金魚姫 (角川文庫) / 感想・レビュー

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最初人生に病んでいた潤が出店で買った金魚のリュウと生活を始めてからの生き生きとした変わり様にペットを飼うことのプラス効果を実感(笑)。やや退屈なシーンもあったけれど、結末の切なさに繋がるシーンだったかと納得。読者を魅了するような余韻の残し方はさすが荻原さん。自分の人生も家族も祖先も出会う人たちも繋がっていて、出会い別れ全て過去からの意味があるのかと思ったらかけがえのない人生、人との関わり、果ては仕事さえも愛することが出来るかもしれないと感じました。

2018/09/02

ソルティ

優雅なファンタジー。主題は死生観?自殺願望、仏壇店勤務、死者が見えるなどの「死」と、愛する者を奪われた復讐のために生きる金魚のリュウや、リュウと主人公潤の親密さなど、好意でも敵意でも、やっぱり人は人を思っていれば生きていけるんだと思う。それが「生」。死と生を考えた話だと思う。「あなたは自分が傷つきやすいのは、繊細なハートの持ち主だからだと思っているんでしょ。違うよ。自分のことしか考えていないからだよ」「どんな小さなことにも、何気なく選んだ途にも意味がある。それと気づかなければ見逃してしまうすべてのことに」

2018/12/03

nobby

優しい、愛おしい、楽しい、美しい、そして切なくも温かい…何ともやわらかく和やかな表現をひたすら並べたくなる読後感は間違いなく幸せ♬何より赤い衣をまとい袖を自慢の尾ひれが如くひらひら舞い揺れるビショ濡れ“金魚姫”には惚れるよね(笑)「おかえり~」「新麦、冷えてるよぉ」に萌え三昧…その恋物語を演じるのは片や人生を投げ出した男と何やら哀しさや憎しみの宿命を匂わす女、2人の背負ったものは重く暗くあるものの終始微笑ましく読めるのが不思議な魅力。そして徐々に近付く終焉に驚きつつも、最後に浮かべる涙は清らかで心地よい。

2020/02/01

相田うえお

★★★★★18106 これ、面白かった!読んでるといつのまにか可笑しくって顔が緩んでしまうな〜んていうシーンあり、ちょっぴりハラハラするシーンあり、潤る潤るっていうシーンありと、ほんと良かったなぁ。やっぱり荻原さんの作品はいいなぁ〜。夏祭りの出店の定番といえば金魚すくい。当方、やったことないんですよー。本作品は仏壇仏具屋で営業成績が良くない主人公の男性が金魚すくいで1匹の金魚を掬って家に持ち帰るのですが、なんと〜!と始まります。まじ、おススメです! (金魚飼いたくなったけどニャンがいるからなぁ〜〜)

2018/12/02

れみ

恋人に振られたうえにブラックな職場での日々に神経をすり減らしていた潤が近所の夏祭りの金魚すくいで取った琉金を家に連れて帰りリュウと名付けると、なぜかそこには赤い衣をまとった謎の美女が現れ、それはどうやら金魚の化身らしい…というお話。リュウの古風な喋り方や知ったかぶりがなんとも可愛らしくて、可笑しくて楽しい。リュウのいる生活に潤と一緒に幸せを感じていた。終盤、ああ…そういう展開になってしまうのか…と哀しくもあるけど、なんとも温かくて、切ないけどなぜか幸せな気持ちになる。

2019/02/02

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