KADOKAWA Group

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カーネーション

カーネーション

カーネーション

作家
徳永圭
出版社
KADOKAWA
発売日
2018-03-02
ISBN
9784041058558
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カーネーション / 感想・レビュー

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モルク

生まれたばかりの娘とたった一度の過ちのため引き裂かれた諒子と、子供の世話をするのは母親の務めとばかりに育児に何の協力もせず無関心な夫をもつ美咲。このふたりの話が交互に語られる。そしてこれらがどのように繋がっていくのか。上手く出来すぎ、すんなりと受け入れすぎの感は否めないが、展開が気になり一気に読了。自分も子育てが上手くいかずイライラした時を思い出した(ずっと前のことだけど)

2018/10/10

はる

図書館で司書として働く女性が主人公。彼女には生まれてすぐに引き離された娘がいたが、ある日から娘と同じ年頃の少女が図書館を訪れるようになる…。母性の物語。理解の無い夫、厳しい義母の描写に憤りつつも、必死に娘を想う気持ちが切なく胸に迫る。主人公の気持ちに寄り添いながら、繊細な心の描写に引き込まれました。二人の女性の物語が繋がっていく構成も巧み。終盤の展開はそれまでの流れからやや違和感を覚えましたが、穏やかなラストは良かったです。

2018/07/28

taiko

閉ざされた育児の期間に、たった1回子供を叩いてしまったために離婚し子供を手放すことになった諒子。思うように行かないイヤイヤ期の娘杏に手を焼く美咲。子育て経験者には、心当たりのあるような2人の気持ちに苦しくなります。今になって思い返せば、その時間までもがいい思い出。さらに大きくなった子供に、違った意味で手を焼く時には、その頃のことなんてなんてことない事だったなどと思う始末。通り過ぎるまでの一時のことなんですけどね。二人の関係性など、読み進めるうちに、あーやっぱりねとなる展開で、安心して読みました。

2018/06/13

おかだ

なかなか良かった!乳児の育児で取り返しのつかない過ちを犯し過去を隠して生きる諒子と、2歳児の育児で誰の協力も得られず閉塞した世界に孤立してしまう美咲。育児に苦しんだ二人を繋ぐものとは…。序盤、育児の「苦」の部分が生々しく描かれている。イヤイヤ期って文字見るだけでトラウマが騒いでパニック起こしそうな私は歯を食いしばりながらの読書。奇跡のように繋がれた糸は彼女の強い祈りが届いた結果だろう。運は彼女に味方したのだ。苦しみの先に、希望が待っている…みんなに訪れたきらめきに、あたたかく優しい気持ちになった。

2018/04/13

ぶんこ

最初の数ページで挫折しそうになり、皆さんの感想を拝見して読み終えることができました。最後まで読んでよかったです。意味が分からずに泣き叫ぶ赤ちゃんや幼児を時々見かけますが、そんな時男の人の反応は手厳しい。見かける私たちはいっときだが、母親は逃げられないのだなぁと感慨深い。家に居場所のないひかりさんの居場所を作ったり、相談相手になれたらと思っても、難しい問題山積みですね。ため息が何度も出ましたが、最後はハッピーエンドでホッとしました。

2018/09/01

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