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いつかの人質 (角川文庫)

いつかの人質 (角川文庫)

いつかの人質 (角川文庫)

作家
芦沢央
出版社
KADOKAWA
発売日
2018-02-24
ISBN
9784041063392
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いつかの人質 (角川文庫) / 感想・レビュー

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さてさて

『二度も誘拐される偶然なんてあるのだろうか?』幼き日に『誘拐』され、中学生となった十二年後に再び『誘拐』の憂き目に合ってしまった愛子。この作品では目が見えない愛子を襲う『誘拐』された恐怖がリアルに描かれる中にさまざまな人間模様が浮かび上がる物語が描かれていました。テンポよく視点が移動していく中にぐいぐい読ませる力を感じるこの作品。まさかの犯人の判明に言葉を失うこの作品。〈エピローグ〉に描かれていく光景の中に芦沢さんがこの作品で伝えられたかった『いつかの』という言葉に込められた深い意味に感じ入る作品でした。

2024/01/12

しんたろー

最近お気に入りの芦沢さん…本作は誘拐もので、被害者の15歳の少女、その父と母、容疑者の女、その夫、5人の視点を中心に周囲の人々のインタビューを挟んだ構成でテンポ好く進む。各々が何処にでもいそうな小市民で、自己愛と他者愛のバランスが取れずに、グラグラ揺らいでいるのがリアルに感じる。大切な人への想いがボタンの掛け違いになって悲劇を生んでしまい、切ない人間ドラマになっているのが好感。少女の成長も心地よいし、家族や夫婦の在り方、夢の追い方を考える小説として、ミステリとしての弱さを補って余りある快作と感じた。

2018/09/03

のり

一度ならず二度も誘拐された少女。不運な偶然と悪意。大切な我が子が連れ去られた時の親の心境は計り知れない。守る事と自立させる難しさ。被害者側でも一部の報道では叩かれる。犯人の動機も身勝手極まりない。精神が成熟しきれてない脆さ。二つの家庭が抱える苦悩。共通する会話の少なさと相互理解。簡単なようで凄く難しい。子供は大人が思うよりはるかに成長する。少女の強さに目を見張る。

2019/08/09

ゆのん

面白かったが途中で先が分かってしまった。色々、感想を述べるとネタバレになってしまうので超短い感想になってしまった。61

2019/02/20

相田うえお

★★★☆☆19069 小ちゃな子って、ちょっとした隙に「ん"っ?どこ行った?」ってな事も ありがちなんで、ほんと目が離せないですよね。本作品は、そんなシーンから始まりました。この作家さんの作品は初読みなんですけど、スリリングな展開で、しっかりとした読み応えがありました。ただ、あまりにも凄い内容でゾッとし過ぎる感というかインパクトあり過ぎ!特に結末は感情の中心部に強烈なパンチをくらった様な気持ちになって薄ら寒くなりました。。幽霊とかオバケ(おバカでなはく)なんかよりも訳分からん人の方が怖〜いよね。

2019/07/28

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