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くらげホテル

くらげホテル

くらげホテル

作家
尾崎英子
出版社
KADOKAWA
発売日
2018-05-31
ISBN
9784041064535
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「くらげホテル」のおすすめレビュー

フィンランドから「異次元」に行ける!? ココロに元気をくれる「サプリ小説」

『くらげホテル』(尾﨑英子/KADOKAWA)

「どこか知らないところ、遠いところに行ってみたいなあ…」

 なにか不満があるわけではなくても、ふとそんな気持ちになることはあるだろう。物理的な移動でなくてもいい、気持ちだけでも、新鮮な世界を旅してみたい。『くらげホテル』(尾﨑英子/KADOKAWA)はそんな時にぴったりの1冊だ。

 登場人物は、年齢も立場も異なる4人の男女。偶然出会った4名それぞれのストーリーが、時にはからみ、時には離れるオムニバス形式で物語は進んでいく。ふとしたことから旅仲間となった彼らは、それぞれやむにやまれぬ事情を抱えて旅に出ようとしていた。旅先はフィンランド…の森からつながる「異次元」。

 異次元というワードは出てくるが、いわゆるSFやスピリチュアルの本ではない。“現実的世界とそれ以外”の接点が違和感なくふわりと置かれている、そんな柔らかな空気感の小説だ。

“多聞(たもん)”は占いカフェを経営している四十男。経営者といっても仕事はパッとせず、それどころか殺人事件に巻き込まれて「日本以外のどこか」に逃げるしかなくなった。4名のなかでい…

2018/10/27

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くらげホテル / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

優希

面白かったです。「異次元」というキーワードから集まる4人。謎の女性も現れます。現実の世界ではない場でそれぞれ思うことがあるようでした。生き方や考え方を垣間見るようでした。どことなく漂う幻想的世界も魅力です。

2019/08/02

野のこ

いざ行かん 異次元へー フィンランドのホテルメデューサ に導かれた それぞれに事情を抱える男女4人の日本人。異次元に身構えたけど、4人もそのつかみどころのない言葉を目の前に、戸惑いや好奇心の心の揺れは 読みごたえがあったし、フィンランドが舞台なのが好み。スミレさんのブルーベリーパイ、森の中のホットドック。ついつい1箱食いしちゃう くらげのコリコリとした食感と柔らかで濃厚な甘みもくらげキャラメルも食べてみたいです。ラストも良かった。なるほど、だからくらげホテルなのね。これくらいの不思議がちょうどよい。

2018/08/11

Kei

異次元などの言葉尻はあるものの、普通のホテル客群像劇。独特のほっこりしたムードがあって、悪者がでなくて良かったかな。

2018/08/08

yoshimi

フィンランドのホテルに異次元へと繋がる場所がある。そんな不思議な言葉に導かれるようにフィンランドへとやってくる男女4人。現実的な彼ら彼女らの日常と『異次元』という突飛な言葉が違和感なく繋がるのが面白い。本当に異次元はあるのか?そもそも異次元とは何なのか?不思議な読後感に満足。

2018/09/04

ケイティ

面白かった。「異次元」という謎のキーワードとともに導かれるようにフィンランドのホテルにやってきた4人の男女たち。そこに現れた謎の女性、スミレが皆を異次元に連れて行くという。それぞれ現実の生活に思うところがあり、どんな結論を出すか気になって一気読み。尾崎さんは2作目ですが、ちょうどいいテンションでとても読みやすく、ちょっと緩めなエンディングといい、なぜか単館系の映画を観たような余韻。今後も楽しみです。

2019/06/09

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