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あの夏、二人のルカ

あの夏、二人のルカ

あの夏、二人のルカ

作家
誉田哲也
出版社
KADOKAWA
発売日
2018-04-27
ISBN
9784041065860
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「あの夏、二人のルカ」のおすすめレビュー

誉田哲也最新作! 大人になりきれない大人に贈る、青春ガールズバンド小説

『あの夏、二人のルカ』(誉田哲也/KADOKAWA)

 剣道に青春を捧げる2人の女子高生を描き出した『武士道シックスティーン』で知られる誉田哲也氏が、今度はガールズバンドに青春を捧げた女子高生たちを描き出す。その小説の名は、『あの夏、二人のルカ』(KADOKAWA)。『武士道シックスティーン』では性格も戦いかたも相反する2人の女子高生が切磋琢磨しながら成長していく姿をいきいきと描き出したが、このガールズバンド小説では、どんな「2人のルカ」を描き出すのだろうか。誉田哲也氏というと、“姫川玲子シリーズ”の『ストロベリーナイト』、「ジウ」シリーズといった警察小説というイメージを持っている読者もいるかもしれないが、誉田氏は青春小説こそ素晴らしい。ドラム、ギター、ベース、ボーカル、そして、マネージャー…。バンドメンバーである5人の女子高生たちの葛藤は、今まさに青春を送っている人から大人になってしまった人たちまで多くの人の心を感動させるにちがいない。

 この物語は2人の女性の視点で紡がれる。名古屋での結婚生活に終止符を打ち、東京・谷中に戻ってきた沢口遥は、「ル…

2018/3/29

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あの夏、二人のルカ / 感想・レビュー

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starbro

誉田哲也は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。青春×ガールズバンド×ロック、武士道シリーズ系で爽やかな仕上りの作品でした。但し、14年前のエピソードも現在のエピソードも不完全燃焼な感じがします。5月は、本作で読了です。

2018/05/31

いつでも母さん

久しぶりの白・誉田!武士道シリーズが脳内で駆け巡りましたが、こちらはガールズバンド。(疾風ガールとはまた違う)現在の遥(呼び名はヨウ)とバンドを組んでいた高校時代の久美子の気持ちが交錯して物語は進む。瑠香とその兄・滉一も重要人物。あの夏に起きたことは夢なんかじゃない。絡まった糸が解れた時、素直に再会出来るって好いな。なんだか私まで私のあの頃を思い出させる物語だった。一番キラキラしていた頃、一番トゲトゲだった頃。今なら今だから思い出せるのかなぁ。ヨウの歌を聴いてみたい。それにしても誉田さん、振幅が大きい。

2018/05/14

のり

現在の彼女と、12年前高校生時代のガールズバンド5人の青春物語。中々、個性派揃いだが、仲が良いが悩みを抱える者も…皆必死にウデを上げようとするが、微妙な方向性の違いがでてくる。こんなに熱い思い出を共有していたら、会わない時が長くても、わだかまりもすぐ氷解するだろう。とにかく瑠香は良い子だ。正に皆の潤滑油だ。最初に主役だと思っていたら準主役?だった。

2018/07/17

ウッディ

離婚し東京に戻った私は、近所に「ルーカス・ギター・クラフト」という名のギター修理店があるのを見つける。「RUCAS」それは、高校時代の自分たちが青春をかけて打ちこんだガールズバンドの名前だった。過去そして現在の私と滉一の視点から物語が語られ、現在の私が誰なのか意図的に隠されたまま話が進み、徐々に明らかになるという構成が面白く、惹き込まれました。タイトルのルカ(瑠香)がバンドRUCASの中ではそれほど重要な存在ではなかったので、少し違和感がありましたが、熱い青春とほろ苦い思い出とラストに胸が熱くなりました。

2018/09/25

takaC

タイトルの「二人のルカ」は瑠香とヨウのことだったのか。読み終わるまで気がつかずに高校時代の瑠香と大人になった瑠香なのかなんて思ってた。"Ano natsu futari no RUCAS" と書かれてなければ未だに気づいてなかったかも。ところで、高校生のヨウと14年後に大人になった遥が同じ人物のようには読めなかったのは小説的な技巧なんだろうか。

2018/06/07

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