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傘をもたない蟻たちは (角川文庫)

傘をもたない蟻たちは (角川文庫)

傘をもたない蟻たちは (角川文庫)

作家
加藤シゲアキ
出版社
KADOKAWA
発売日
2018-06-15
ISBN
9784041068885
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傘をもたない蟻たちは (角川文庫) / 感想・レビュー

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ケイ

なんとなくテレビをつけたら「徹子の部屋」。その日のゲストは知らない青年。ジャニーズのNewsのメンバーで作家だと徹子さんの紹介に、急に興味を持ち、どんな本を書くのかなと読みたくなった。若い時の浅はかさ、とても大事なものだから大切にしなければいけないと頭のどこかで分かっているのに通り過ぎてしまったことたち。登場人物たちは若いから、まだ取り返せそうな時なのに、彼らはもうそれをあきらめたものとしている。そんな若さが、とてもいいなと思った。

2020/06/13

クプクプ

短編集。この作品を読むのはハードカバーで読んで以来、二度目。最初に読んだときは「インターセプト」が特に面白いと思いましたが、今回は、食と人間の欲望がテーマの「イガヌの雨」がまず面白いと感じました。一番、面白いと感じたのは「にべもなく、よるべもなく」です。この短編には加藤シゲアキが少年の頃書いた「妄想ライン」という小説が冒頭に実際に書かれています。「にべもなく、よるべもなく」の物語は中学生の少年を主人公に、まるでドラマを見ているように読者を誘い込みます。加藤シゲアキが俳優をやっているから書けた文章でしょう。

2021/03/25

TAKA

率直に言って面白かった。現代の男達の苦悩の描き方が上手いです。それは学生であったり、サラリーマンであったり、小説家であったりと、男しかわからない孤独と苦悩が伝わってくる。『Undress』『インターセプト』の情けない男の象徴とも言えるし『にべもなく、よるべもなく』男の子特有の独占欲にもがく姿。加藤シゲアキ侮れない作家です。

2021/10/24

Junichi Yamaguchi

『喜びは有限。悲しみは無限。』… 生と性。 ある意味で小説家、加藤シゲアキの始まりを感じる作品。 前作までの3作品は、とても好きな作品だがアイドルであり芸能人である著者が見え隠れする部分を感じた。だが、この作品には短編集ということもあるのかもしれないが、全く著者を感じることがなかった。 小説家、加藤シゲアキのこれからに期待が高まる。。

2018/07/09

マシマロウ

先入観を持たぬように、と念じながら読むことで既にバイアスがかかってしまっているのかもしれない。どこかで天は二物を与えたもうた、とやっかみ半分で作品そのものを貶めようという気持ちが働いているのかもしれない。なにしろアイドルが書いた本なのだから。そして読み終えた。感じたのはこの作者の小説というものに対する真摯さ。決していい加減な気持ちでないことがよくわかった。この作家の本は2冊目だが、この短編集で懐の深さもわかった。着想、構成、文体どれもよかった。一編一編の個性も際立っており、最後まで飽きることなく楽しめた。

2022/06/26

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