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犯罪小説集 (角川文庫)

犯罪小説集 (角川文庫)

犯罪小説集 (角川文庫)

作家
吉田修一
出版社
KADOKAWA
発売日
2018-11-22
ISBN
9784041073865
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犯罪小説集 (角川文庫) / 感想・レビュー

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はるを@不定期低浮上中

🌟🌟🌟☆☆。吉田修一作品は『悪人』『怒り』は映画で観た事があるけれど原作は今回が初めて。なんとも言えない不快な読後感を覚える五篇の短編集。2勝2敗1分。(やや厳しめ)つまらなくはなかった。「過程」に重きを置いて評価するなら🌟は4つなんだけど、なんて言えば良いんだろう、核心部分は読者の想像に委ねて、ワザとずらして違う方を描くこの手法は余韻を感じさせるのが(恐らく)狙いなんだろうし、ハマる人にはハマるんだろうけれど、どうしても俺には「魚の小骨が喉に引っ掛かる」に似た違和感を感じてしまうので🌟-1。

2021/12/06

TAKA

実話をベースに書かれていて「万屋善次郎」「曼珠姫午睡」「白球白蛇伝」はあの事件がモチーフなんだと解る。田舎の村八分なんて些細なことが大きなうねりに変わって小さな嘘が取り返しのつかないことになっている。ほんと怖い。吉田さん、日常の闇を書くの上手いですよね。犯罪者に落ちる境目なんて微かな事。覗き見しているような感じで読めました。

2020/03/18

KAZOO

吉田修一さんの小説は長編の「悪人」以来の久しぶりです。これは5つの短編が収められていて、来月に映画が公開されるというので読んでみました。二つの作品が映画化されるようです。悪人のときもそうでしたが、この作者はかなり重い感じで救いがないような作品が多いので敬遠していましたが読んでみるとやはりうまいなあという箇所が随所に現れていました。ただやはりわたしにとっては苦手な部分も多かった、と感じました。

2019/09/23

のり

5話からなる短編集。ちょっとの匙加減の差で犯罪者になる可能性がある。事件を起こすにも、巻き込まれるにしろ分岐点はある。成功者にある驕り・周囲の圧力・偏見に満ちた視線・過去の接点に囚われる身。濃厚に凝縮された極上の数々。十二分に満足。

2020/11/22

Kazuko Ohta

どれも実際の事件がモチーフになっていると思うとやるせなさが募ります。5話の元ネタは、北関東連続幼女誘拐殺人事件、首都圏連続不審死事件、大王製紙事件、山口連続殺人放火事件、元千葉ロッテ投手強盗殺人事件。最もこたえたのが「万屋善次郎」。のけ者にされていても葬式と火事のときだけは呼ばれるのが村八分。村十分に遭ってもその土地にいるのはなぜなのか。元ネタと共に津山三十人殺しも思い出しました。映画『楽園』の原作は「青田Y字路」かと思ったら、「万屋善次郎」も混じっている様子。観るのが楽しみだけど、相当つらそうな予感。

2019/10/03

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