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夜の淵をひと廻り (角川文庫)

夜の淵をひと廻り (角川文庫)

夜の淵をひと廻り (角川文庫)

作家
真藤順丈
出版社
KADOKAWA
発売日
2018-11-22
ISBN
9784041075371
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あらすじ

国内ミステリー1位作品!(bookaholic認定2016年度)
異色のコミュニティ・ヒーロー「シド巡査」誕生!

「警察官だって怖いものは怖いんだよクソったれ」
すべてはみずから体験した記録だ。“シド巡査の事件簿”と銘打ってもらってもかまわない。
これはある交番警官の偽らざる所感記録である。だがそれだけじゃなく……。 
世界が逆転する麻薬的な味わいのサイコ・サスペンス・ミステリ。
「この世界が住みやすくなるように戦う人たちのことを“ヒーロー”と呼ぶんです」

職務質問と巡回連絡が三度の飯より大好きで、管轄内で知らないことがあるのが許せない、良く言えば「街の生き字引」、率直に言えば「全住民へのストーカー」。
西東京のいくつかの主要都市に挟まれたエアポケットのような地「山王子」のある交番で住民を見守るシド巡査のもとには、奇妙な事件が呼び寄せられる。
魔のバトンが渡されたかのように連鎖する通り魔事件、過剰すぎる世帯数が入居したロッジ、十数年にわたって未解決のご当地シリアルキラー。
普通の人々が暮らすこの街の片隅には、怪物の巣食う奈落がひそかに口を開けている。  
長年にわたる報復の連鎖、悪意のスパイラルを追い続けた果てに、シド巡査がたどりつくのは――。

夜の淵をひと廻り (角川文庫) / 感想・レビュー

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らび

何といってよいのか。けっこうグロい所もあるんですがシド巡査のアクが強すぎるキャラ設定のせいかサラッと読めました。住民の事なら家族構成、職場学校趣味、そして友人までなんでも網羅している地域密着変態巡査。「う~ん、最近似たようなもの読んだな~」というのもありましたがハードボイルドでちゃんとミステリーで謎解きもしっかりある。会話文が「お前~でしょうか」などの言い方が気にはなりましたが私にとってこの作品は異色な出会いでした。

2019/03/05

くろねこ

おぉ、すごいタイムリーな作者さんだった🤭 初読みで、なんとなく面白そうだなって本屋さんで購入して相変わらずちょっと置いといてここ数日かかって読了。。 最初ちょっとイマイチ乗れなくて時間かかったんだけど、中盤から雰囲気が掴めてからは面白く読めました。 受賞おめでとうございます✨

2019/01/15

harukawani

いい……。真藤作品は『宝島』が初読みだったけど、こんなミステリーも書けるんだなぁ。デビュー当初から気になってた作家だけど、作風の幅がものすごく広そうなので、遡って読もうと思う。さて、本作。偏執的に巡回を行い、管轄内の全てを知りたがるシド巡査が出会う街の中にぽっかりと空いた穴とその奥の地獄。歪んだ雰囲気とブラックな幕切れが強烈な「蟻塚」に始まり、この連作短編の方向性を決めるオカルトであり見事なミステリである「優しい夜の紳士」、そしてミッシングリンク物として秀逸な「着飾るヴィジランテ」への流れが見事。→

2019/02/04

浅木原

偏執狂的巡査を探偵役に据えた連作ミステリ9編。純粋に地域住民マニア(?)の警官がそのストーカー的知識を活用して謎を解くミステリとして読んでも高水準で、発想の転換が冴える「優しい夜の紳士」や「笛吹き男はそこにいる」(これは連城三紀彦の某短篇にまんま同じネタがあるけども)をはじめ、ダークサイド一辺倒でもないバラエティ豊かな内容が楽しめる。そこに平然と幻想的な要素を導入して違和感のない雰囲気作りは見事。作中で長い時間が流れるのに比して街の変化の描写に乏しくて、クロニクル感が薄いのが惜しいけど、面白かった。

2019/01/17

minami18th

連作短編集。地域住民の情報を収集しストーカーのごとく探ることで、犯罪から住民を守ろうとする交番勤務のシド巡査の手記。作中で描かれる犯罪の内容はかなりの狂気。しかし現実にもあったこと。文章のリズムは心地よい。読んでいるうちに何だか不思議な感覚にとらわれてしまった。ホラー要素も含むミステリとの分類がいいのかな。好き嫌いはあるだろうが、読んで損は無いと思う一冊。

2018/12/27

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