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チワワちゃん (あすかコミックスDX)

チワワちゃん (あすかコミックスDX)

チワワちゃん (あすかコミックスDX)

作家
岡崎京子
出版社
KADOKAWA
発売日
2018-12-22
ISBN
9784041078488
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「チワワちゃん (あすかコミックスDX)」のおすすめレビュー

とまらない岡崎京子作品の映画化―― 20年経った今なお愛される理由とは?

『チワワちゃん』(岡崎京子/KADOKAWA)

 2019年1月18日より、門脇麦、玉城ティナらが出演する『チワワちゃん』が全国公開されました。『チワワちゃん』のあらすじは以下の通り。

【クラブやセックス、ナイトプールなど、派手に遊んでいたグループのマスコット「チワワちゃん」がバラバラ死体となって東京湾で発見される。チワワちゃんの元彼や親友たちはそれぞれチワワちゃんの思い出を語り出すが、誰もチワワちゃんの本名を知らなかった。刹那的な時代を経て、コピーライターのユーコがチワワちゃんの素性を探る――。】

 さてこの作品、原作は、言わずとしれた伝説的漫画家・岡崎京子先生の同名漫画です。

 岡崎先生といえば、80年代~90年代を生きる若者たちの恋や友情を、残酷なまでに(ときには暴力やドラッグも用いて)リアルに描いた唯一無二の漫画家。発表された数々の作品は、30年近く経った今も色褪せることはなく、根強いファンに支持されて続けています。

 そんな岡崎先生の作品が映画化されるのは、2012年に公開した沢尻エリカ主演の『ヘルタースケルター』、そして2018年に公開した二…

2019/1/23

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門脇麦、成田凌、村上虹郎、吉田志織…新進役者たちの演技が光る『チワワちゃん』愛され消費され死んでいく

 バラバラ殺人事件の被害者は、友達のチワワちゃんだった。本名も、今どこで何をしているかも知らなかったけれど、彼女は確かに友達だった――。門脇麦主演で実写映画化された『チワワちゃん』の原作は、岡崎京子さんの同名マンガだ。

 タイトルのチワワちゃんは冒頭から死んでしまっていて、思い出の中にしか存在しない。だけど思い出す人によって、チワワちゃんの印象はちがう。彼氏に献身的に尽くす家庭的な女の子だったり、誰とでも寝てしまう子だったり、みんなに好かれる人気モデルだったり、AV女優になってお金に困っている孤独な女の子だったり。本当はどんな子だったんだろうとどれだけ探ってみても、どこにもたどりつけない。笑顔やさみしげな横顔、つぶやかれた言葉の数々。断片的な記憶をつなげて、頭のなかで自分だけのチワワちゃん像が浮かび上がっていく。

 だけど人ってそういうものかもしれない。相手によって見せる顔が変わって、自身でさえ本当の自分がどんなふうだったか見失う。誰かと一緒にいることでしか「自分」になれない。つながる相手次第で、自分に自信をもてたり、愛せなくなったりもする。その…

2019/1/19

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チワワちゃん (あすかコミックスDX) / 感想・レビュー

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RYOyan

「だいたい、あたしはチワワちゃんの本名すら知らなかった」ネットもSNSもなかった時代の作品だけど、すごくシンクロする感覚。 繋がっているようで繋がっていない、孤独を抱えながら突き進む疾走感は今に通じるものがある。誰かの共感をいくら受け取っても、すぐ側の友達はすごく遠いところに居るんだ。映画も見てみたいな。主題歌のハバナイ、ヤバいくらいエモっててカッコいいっ!

2019/01/18

空の落下地点。

もしも寄り集っていられたなら、折れてしまうこともなかったの。お互いの身体を寄りかかれる柱にし、少しでも長く毅然と、上を向いていられたのに。花畑が開発されてしまったように、彼女たちもまた取り返しのつかない未来に両手首を差し出したね。ひ孫の世代から見たらば、みぃんな同じ幽霊さ。十字架のある所より出でて、ある所に、還って行きましょうね。正直に生きた人であれば、思い出のパーツを組み合わせただけでその人の模型のようになる。死んでいてもそこに居る。でも、チワワさんはそうではなかったみたい。著者の描くお婆さんを見たい。

2019/07/07

niko

2020/04/22

NORA

短編集。奔放で明るい作風の短編が並ぶなかで、バラバラ死体となって発見された友人への追悼譚である表題作が鈍い光を放つ。死んだ「チワワちゃん」は必ずしも万人にとって好ましい人物とは言えないが、それでも間違いなく魅力的であり、「生きる」エネルギーに満ちた人間だった。そんな彼女の将来が突然奪われた悲痛さがひしひしと伝わる。暗く、重苦しい物語になりがちなところを、主人公をはじめとした登場人物たちの絶妙なクールさ、心地よい距離感に救われる。わざとらしく「寄り添う」ことばかりが死者への慰みではないのだ。

2019/02/25

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