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家康謀殺

家康謀殺

家康謀殺

作家
伊東潤
出版社
KADOKAWA
発売日
2019-06-28
ISBN
9784041080412
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家康謀殺 / 感想・レビュー

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starbro

伊東 潤は、新作中心に読んでいる作家です。戦国時代の天下人達の周辺の脇役の物語、連作短編集、どの作品も読み応えがあります。オススメは、政争の道具として翻弄された豊臣秀次の心理描写が秀逸な『上意に候』です。

2019/08/06

とん大西

スリリングと哀愁。桶狭間、関ヶ原、大坂の陣などなど…。メジャーな合戦や事件の舞台裏で起きていた名もなき武辺者達の6つの物語。滅びゆく者の悲哀、生々しい人間臭さに戦国ならではの謀略の応酬。どの話も伊東さんの作風が効いていて面白かったです。お気に入りは表題作『家康謀殺』。家康暗殺に大坂方が放った刺客。家康警護のため、探索を命じられた吉蔵。はたして、身辺に潜む刺客は誰なのか。ちょいとミステリー仕立てになってるとこがいい味だしてます。

2019/07/30

ナイスネイチャ

図書館本。短編6編。桶狭間の戦いから大阪の陣まで歴史のターニングポイントを弱者の視点から策略を練る細かな心情表現が素晴らしい。特に吉川広家がお気に入り。

2019/09/05

yoshida

戦国時代を舞台とした短編集。特に「家康謀殺」と「大忠の男」が好み。「家康謀殺」は斬新。老いて馬ではなく輿に乗る家康。担ぎ手に大坂方の間者がおり家康の謀殺を狙っているとの流説が出る。担ぎ手の背景は戦国の時代そのもの。北条や武田の家中だったり、伊賀者であったり。意外な正体と潔い死。「大忠の男」は秀吉の七手組大将である速水守久を描く。これはかなりレアな武将。伊東潤さんの着眼点に唸る。秀頼の英邁さが描かれるが、大坂冬の陣の和議を受け入れたり、夏の陣で陣頭に出ない様子は変わらず。英邁かどうかは微妙。新鮮な作品です。

2019/11/24

修一郎

史実好きとしてはこういう切り口からの戦国時代小説は好物。信長/秀吉/家康なる大物の周辺で情報という権謀術数に翻弄された人物が主人公だ。人生を使いまわされて死んでいった豊臣秀次と毛利家存続のため主家を説得しあえて東軍についた吉川広家,ていうのが私のイメージだったので権力者の陰謀で身を亡ぼしていく姿が悲劇的で切ない。お気に入りベスト3①秀吉の刺客(詳しくない文禄慶長の役のお話だったので)②上位に候(書画骨董に造詣が深い秀次が意外!),③陥穽(武断の武将のイメージの吉川広家が陰謀に搦めとられていく姿が切ない。)

2019/08/03

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