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深泥丘奇談・続々 (角川文庫)

深泥丘奇談・続々 (角川文庫)

深泥丘奇談・続々 (角川文庫)

作家
綾辻行人
出版社
KADOKAWA
発売日
2019-08-23
ISBN
9784041084021
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深泥丘奇談・続々 (角川文庫) / 感想・レビュー

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ナルピーチ

けけけけ…と、誰かが不気味に笑いながら、天井裏から謎の“液体”を垂らしている。ひょぅ、ひょおおおおお…と、正体不明の何かが異様な“声”を発している。ごごぅ、ごごごごごごぅぅ……と、仄暗い海の中から激しく“海鳴”りが鳴り響いている。ひた…ひたたたた、得体の知れない何かが、嫌な“臭い”を発しながら近づいてくる。にゃぁ、にゃにゃにゃにゃにゃ…と、数百、数千の“猫”が謎の密室の中で、誰にも踏まれる事なく寛いでいる。そこはまさに「猫密室」この面妖なる「ありうべからざる京都」はまだまだ続いていく─ような気がする。

2022/07/27

sin

この世に幽霊などいるはずがないーというのが、本格ミステリ作家の信ずるところらしいが、信じるも信じないもそれを感知するのは人の心だと思う。居る居ないで云ったら居ないのであろうが、心がその存在を造り上げてしまうーような気がする。この連作はなかなか雰囲気の良い作品であったが、本格ミステリ作家の照れ臭さと云うのであろうか、みゃあ、落とし噺が混じるのが肩透かしーのような気が…みゃみゃ、何はともあれ楽しませていただいたが、どうやら話の核心には至っていないーような気がするので再開を期待して…みゃあぁ。#ニコカド2020

2020/11/07

おかむー

安定の異京都怪奇連作短編集第三弾…ってこの巻で一区切りですと。なんとなくいつまでも続くものだと思ってたし、最終話もそれほど終わり感はなく、忘れた頃にどっかの雑誌で読みきり短編とか載ってても不思議なさそうですね。『よくできました』。今回、読み終えて残るのはなんといっても猫(笑)。コメディなのか怪奇なのかわからないところがツボな『猫密室』と、最終話『ねこしずめ』のくるくるまわる夢で見た“猫柱”とクライマックスの壮大な“猫柱”の対比の見事さよ。『死後の夢』のナナメな死後の意味もクスリと楽しい。

2019/09/18

眠る山猫屋

前作までをかなり以前に読んでいるので、記憶もうろ覚えなんですが、奥さんの名前やそっくりさんな医者たちは覚えているなぁ。そして全文に漂う〝揺らぎ〟。不安定な、まるで眩暈のような既視感。意図的に『夢十夜』をインプレッションしてくる空気が・・・心地好くも懐かしいような・・・。馬鹿馬鹿しいくらいシュールな物語や猫絡みのお話が多かったけれど、幻想譚には猫がよく似合います。筆者が語る最後の物語『ねこしずめ』のモデル、クライブ・バーカーの『丘に町が』かな?

2019/09/29

カムイ

シリーズ3部作読了。9年の間に書かれた作品集だが一貫して曖昧な記憶の(私)綾辻行人氏。今回は猫の襲来、在らざるものを感じる猫は不気味であり、実際に猫をペットにするとたまに遭遇することがある、あれは異次元空間の隙間からニョロニョロと現れて来ているのかと(ふと)ゾッとすることがあります。長編の館シリーズも1から読んでみようかな、【十角館の殺人】は3度読んでいるけど最後の結末の記憶が曖昧なのである作者と同じ記憶障害に陥っているのかな?😅😱

2021/07/21

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