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かわうそ堀怪談見習い (角川文庫)

かわうそ堀怪談見習い (角川文庫)

かわうそ堀怪談見習い (角川文庫)

作家
柴崎友香
出版社
KADOKAWA
発売日
2020-02-21
ISBN
9784041084397
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かわうそ堀怪談見習い (角川文庫) / 感想・レビュー

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さてさて

日常を生きる中で、何かしら怖い体験の記憶があるように思います。この作品では、さまざまな体験の数々が27もの物語の中に散りばめられていました。柴崎さんを思わせる主人公が『怪談』を書くという決意の先に取材を進めていく様を見るこの作品。 『思い出さないほうがいい、なにかが』、という言葉にあるように、はっきり描かれないからこそ怖さが際立つのを感じるこの作品。日常に潜むちょっとした違和感の先にあるものを、見事な情景描写とともに、読者の頭の中にリアルに見せていく、病みつきになりそうな怖さを秘めた素晴らしい作品でした。

2023/02/13

fwhd8325

怪談とは言え、短いエピソードでつながれていく中で、奇妙な親近感を感じてきます。ゾッとするようなこともあるけれど、どこかほんわかとする感覚もあって不思議な物語だなと思いました。あっという間に終わってしまいました。

2020/03/14

はるを

🌟🌟🌟⭐︎⭐︎。1話完結全27話のエピソードを収録した長編小説。柴崎友香だし、発想も好きだし出だしも良かった。だけど日常なのか怪談なのか判然としない柴崎友香のお得意の漠然としたカンジが俺には退屈に感じてしまい半分くらいで飽きてしまった。読み終わってもあまり残らない。一週間もしたら全部忘れてしまいそうな内容が残念だった。結局どういう風なスタンスで読めば良いのか最後まで分からず仕舞だった。

2021/03/17

コットン

sinさんのオススメ本の短編集。主人公は、いつの間にか恋愛小説家のレッテルが張られそこから逃れるかのように怪談作家に変身するためネタを探す。日常生活の延長線上にある気づかないものも含めて怖い体験が綴られる。家にまつわる話が多く、話の終わり頃新たな恐怖に繋がりそうなところで終わるのも柴崎さんならでは。文庫本の書き下ろしの『鏡の中』が一番怖い。 #イベント【日本の夏は、やっぱり怪談】〈其の一・和編〉

2020/08/01

いたろう

恋愛小説家と呼ばれることに抵抗を感じ、怪談を書こうとする「わたし」。その怪談のネタを探すわたしの周囲で起こる不思議な出来事。それは、怪談、ホラーという怖い話というより、幻想小説めいた奇譚の様相。それぞれ断章のような、27章+αの短いエピソードは、不思議を不思議として提示しながら、その正体を明かすことなく、謎を残したまま終わる話が多い。そのテイストは、どこか内田百閒の小説を思い起こさせる。恋愛小説家という肩書きを良しとせず、新しい取組みをしようとするのは、柴崎さん自身の姿か。こんな柴崎さんの小説も興味深い。

2022/09/02

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