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さよなら僕らのスツールハウス (角川文庫)

さよなら僕らのスツールハウス (角川文庫)

さよなら僕らのスツールハウス (角川文庫)

作家
岡崎琢磨
出版社
KADOKAWA
発売日
2019-12-24
ISBN
9784041086339
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さよなら僕らのスツールハウス (角川文庫) / 感想・レビュー

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ぶんこ

川沿いに建つシェアハウスに暮らす男女のお話。敷金礼金が要らないというのは若者には嬉しい。15年にわたり暮らし続けた存在感の薄い鶴屋素子。卒業、就職、転勤などで住人が変わるなか、皆仲は良い。同棲の隠れ蓑に部屋を確保していた半井さんは、同棲を解消して本当の住人となる。亡霊騒ぎを起こした住人。夫に浮気された人。鶴屋さんは遅咲きの作家となる。トイレとシャワーとリビングが共有ですが、キッチンはどうなっているのか?お掃除は?綺麗好きな人にとってはシェアハウスは難しいと思うのだけれど、その点はスルーされていたのが残念。

2020/07/12

ツバサ

男女が人生の一部を共有するシェアハウス。そこでの生活はみんなそれぞれが違う想いで受け止めていて、その違いを各人物ごとに見せていくのは儚くて暖かいものでした。各話読み進めていくうちに繋がっていく縁には胸に来るものがありました。

2020/09/05

のんちゃん

舞台は関東のとある地の崖の上に立つ「スツールハウス」という名のシェアハウス。この建物に住う入居者の約30年に渡る物語。もちろん入居者は年々替わり、物語はある時期の入居者の日常の謎を扱う短編集となっている。そして最後に長らく住み続けたいた、謎めいた一人の女性の章になり、帯にあるように世界が変わる。青春ミステリとあるが、過ぎ去った日々を懐かしむ年齢の読者の方が、この物語をより一層、味わえるかもしれない。作者は別のミステリシリーズで人気だが、私はこちらの話の方が好きだ。

2020/02/13

ベイマックス

連作短編集。『陰の花』の余韻がいい。短編は、登場人物のその後の空想も楽しい。白石くんが、ラストの『さよなら私のスツールハウス』に再登場。(再登場は白石くんだけじゃないけどね)あかされないお相手は、サンフラワーではなくて、赤川店長だったりして(笑)。指輪だったり、抱きつかれたり、管理人だったり、終わり方がとってもよかった。

2020/01/02

よっち

シェアハウス「スツールハウス」同じ屋根の下で笑い、ときめき、時間を共有した人たちがやがて懐かしく思い出す連作短編集。弁護士の直之が元彼女だったあゆみの結婚式の動画用に送った写真の意味、シャワールームの亡霊、フラワーショップで働く白石がかつての同居人で既婚の花織に見せられた写真、主と呼ばれた鶴屋素子がそこを去った理由。一緒に住んでいた思い出は楽しいことばかりでもなく、容赦ない時の流れを感じさせましたけど、ほろ苦さ以外のものも少しだけ垣間見せてくれた結末に、切なくても大切な思い出は変わらないことを感じました。

2019/12/24

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