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高校事変 III (角川文庫)

高校事変 III (角川文庫)

高校事変 III (角川文庫)

作家
松岡圭祐
出版社
KADOKAWA
発売日
2019-09-21
ISBN
9784041087343
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「高校事変 III (角川文庫)」のおすすめレビュー

拉致され目覚めると、そこは熱帯林の奥地にある謎の学校だった!?――松岡圭祐『高校事変III』

『高校事変III』(松岡圭祐/KADOKAWA)

 松岡圭祐氏が生み出した“史上最恐の女子高生ダークヒロイン”をあなたはご存じだろうか。それは、「高校事変」シリーズに登場する優莉結衣。松岡圭祐氏というと、『万能鑑定士Q』などの「人の死なないミステリ」に登場するヒロインをイメージする人も多いだろうが、そのイメージでこのシリーズにふれると、痛い目を見るだろう。

 類稀なる身体能力と、戦闘の知識。正義のためなら、人を殺すことも厭わない。優莉結衣のことは、「凶悪」だとか「凶暴」だとかと表現するのが適切なのかもしれない。だけれども、そんなダークヒロインの姿に胸がスカッとさせられ、時に、その孤独な姿に心打たれるのは、なぜだろう。そんな、前代未聞のヒロイン・優莉結衣が大活躍するシリーズ最新刊『高校事変III』(KADOKAWA)が発売される。

 優莉結衣は、平成最大のテロ事件を起こし死刑になった男の次女だ。事件当時、彼女は9歳で犯罪集団と関わりがあった証拠はないが、17歳になった今でも、常に警察や公安から目をつけられている。だが、事実、目をつけられて当然。実は、結…

2019/9/21

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『高校事変III』(松岡圭祐/KADOKAWA)

 角間が妙な顔になり、カバンからタブレット端末をとりだした。画面にタッチすると、名簿一覧が表示された。「中学部か。入学候補者は全員、私が直接訪問することになってるんだが」

 助手席の倉橋が振りかえった。「健康育児連絡会のほうでも、そんな話はきいてません。どこの推薦だろうと、うちを通すはずですが」

 タブレット端末の画面に指を滑らせながら、角間がつぶやいた。「優莉。優莉……。ないな」

 結衣も画面をのぞきこんだ。中学部名簿、ヤ行の欄は、山本の次が横井になっていた。優莉凜香の名は見あたらない。

 当惑をおぼえる。妹の動向を知りたくて見学にでかけたのに、学園長も橋渡し役も関知していないようだ。

 ふいに倉橋が声を発した。「おや。なんでここに入るんですか」

 クルマはいつしか公道を外れ、工場らしき敷地へと乗りいれていく。照明は消灯し、辺り一…

2019/11/19

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『高校事変III』(松岡圭祐/KADOKAWA)

 見学訪問を承諾した結衣の意思は、猪原の連絡により、夕方までに角間らに伝わったらしい。あわただしいことに、翌朝には迎えにくる、そんな返事を受けたという。

 葛飾東高校へは施設職員が電話してくれた。翌日の欠席は了承された、施設職員が結衣にそういった。映像の件が高校に知らされたかどうか、そこはきかなかった。どうせそのうちネットで噂になるか、マスコミが記事にするだろう。

 朝の暗いうちから、施設の雨戸は開け放たれる。窓の外に見える漆黒の空は、青みがかってすらいない。とはいえそんなに早くもなかった。冬のこの時期、日の出は午前七時近い。みな通学に備え、とっくに起きだしている。

 結衣は葛飾東高校の制服を着た。そうするよう指示されたからだった。スマホ充電用のUSBケーブルを、忘れずリュックにおさめる。階段を下りていくと、朝食の準備が半ば進んでい…

2019/11/18

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高校事変 III (角川文庫) / 感想・レビュー

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W-G

あっという間に三作目。前作ラストを受けて、絶対に妹との殺し合いだと思っていたら、そこは華麗に肩透かし。凛香はそんなにキャラが掘り下げられないまま。スケールが大きくなった分、状況説明に頁数を要する内容になり、ドンパチの始まりは割と後になってから。本当はもっと長くした方が、前半のチュオニアン内の生活描写も、後半のアクションも濃いものになった気がするが、400頁前後で纏めるという制約でもあるのだろうか。テンポ良く、シリーズ物ならではの熱い展開もふんだんに盛り込まれているので、追ってきた読者の期待は裏切らない。

2019/10/01

海猫

最近のニュースが早くも作中登場し、今回は日本のどんな悪が敵なのか?そう思い読んでいたら予想の思いっきり先に飛んだ。閉ざされ監視される状況の中、ヒロイン・優莉結衣ですら暗躍しにくい状況に。この巻は結衣のワンマンアーミーな闘いは少なめで、期待してたぶん物足りなさがある。かわりに、他の高校生らに闘い方を教え共に立ち向かう展開に。孤高であった優莉結衣が、同じ高校生らに影響し影響され、精神的にも変化するとはこれまでなかった展開。いつも以上に余韻の残る終わり方も予想外。結衣にも成長と変容が訪れているのか?続刊に期待。

2019/10/01

ナイスネイチャ

第3弾は舞台が海外。隔離された学校に監禁される結衣と妹の凛香。元軍隊出身の敵と武器が少ない環境で戦う。迫力あり展開も相変わらずテンポ良く面白かった。続編も期待致します。

2020/01/02

初美マリン

とんでもないスケールの出来事なのに、ふと、生きる尊厳とか善とか、考えてしまい、立ち止まることもあった作品です。

2020/01/18

Yunemo

荒唐無稽な設定、との想いで最後まで、解説にもこの表現が。納得感あったものの、でも違ってました。徹底管理という面から実際に行われていること。日本に育った自身は、平和感の中に埋没してるのかな、なんてことを考えてしまう本作。でもベースは児童虐待、その後の矯正施設に絡んでの展開。重い命題です。シリーズ化の利点がこの第3作から出てくるのかな。それぞれの登場人物が結衣と絡んでくること、結衣自身の成長というか他の人を見る眼の変化が記されてきたこと。フィクションでありながら、今、この時への警鐘、改正入管法の今後のリスク。

2019/09/23

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