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第二開国

第二開国

第二開国

作家
藤井太洋
出版社
KADOKAWA
発売日
2022-10-31
ISBN
9784041090015
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第二開国 / 感想・レビュー

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サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

(2024-24)【図書館本】父の介護と壊れかけた自分の心身を癒す為、故郷の奄美大島に戻ってきた雄太。島の中で進む世界最大級のクルーズ船の寄港施設の建設。だがその背後にある真の目的とは…?いや、そういう考えがあったのか!とその発想に脱帽しました。年々過疎化が進む島、確かにこのままでは故郷がいつかは消滅してしまうだろう。このような自治体は今や全国どこにでもある。とはいえど、この試みは拒否反応を示す人が多いのもわかる。奄美大島で生まれ育った著者は実際そうなったとしたらどう思うのだろうか?★★★★

2024/02/12

シャコタンブルー

奄美大島で巨大クルーズ船寄港地計画がもたらすものは地元民にとって吉か凶か・・最初はフランス人、中国人、公安等の様々な怪しい人間が登場し国際的なスケールを感じたが最後には大海から井戸の中に移行した気分だった。それは徹底した悪の存在が無いのと同時に英雄も存在せず人物像が小さくまとまってしまったからだ。島の閉鎖的な環境がもたらす人間関係の息苦しさとよそ者への警戒心への描写は奄美大島育ちの作者ならではの息吹を感じた。島の歴史と一文字苗字が多い理由も勉強になったが、祝と叶の二人の女性の苗字が紛らわしかった(笑)

2022/11/19

なっぱaaua

近未来SFで楽しませてくれる藤井さんなので、SFだと思って読んでたらメチャ人間ドラマでした。法律の隙間からこういう人の増やし方があるのかと吃驚した。これを実行するには相当なお金が掛かってしまい現実的でないのかもしれないが、やり方として可能性があるという事。読み進めていくとタイトルの意味もよく分かった。藤井作品にしては珍しく頭の悪い人が重要人物になっており、この人たちにはイライラさせられたが、島の人口がどんどん減っていく中でどう生きていくかを問うと同時にこの島が経験した歴史からくることが背景にある。~続く~

2022/11/26

しゃが

巨大クルーズ船を医療用に使う提案があったりしたが、テーマは面白い発想だった。過疎化・難民・外国人労働者・IR誘致・多様性と日本が抱える課題に現代の「黒船」がもたらすのは…。父親の介護のため地元・奄美大島 にUターンした昇雄太や島民がみたものは?えっ藤井さん?、サスペンス?、展開は粗雑だった。

2022/12/30

rosetta

★★★✮☆非常に面白く読みました。過疎が進む奄美大島にUターンして来た主人公。島では巨大クルーズ船受け入れのための大リゾート地になる港の整備が進んでいた。同じくUターンしてきた者や島に残っていた同窓(ドウシ)、Iターンして来た投資家ら、賛否が巻き起こる。新しく街が一つ出来るほどの計画により元の街もインフラを始め様々な恩恵を受ける。その計画には遠大な理想が隠されていた。地方再生のあり方を考えさせもする。惜しむらくは公安警察を初めとして人物が弱いこと。その分奄美の魅力を伝える事に力を傾注し過ぎたか?

2023/01/21

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