読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

恐るべき子供たち (角川文庫)

恐るべき子供たち (角川文庫)

恐るべき子供たち (角川文庫)

作家
ジャン・コクトー
東郷 青児
出版社
KADOKAWA
発売日
2020-07-16
ISBN
9784041092460
amazonで購入する Kindle版を購入する

恐るべき子供たち (角川文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

鱒子

若いころに一度途中で挫折してしまった小説。当時は、自分と同年代の彼らの機微に全く共感できずに、投げ出してしまいました。今読むと——うん、すごく面白い!残酷さと刹那の衝動が蓄積され、迎えるクライマックスは、青いわ痛いわ脆いわ美しいわ。こんな小説を40代で書いたコクトーは素晴らしい。しかしわたしは、青年のことを大人が達観して書いた本であるという認識です。大人の目のフィルターがかかった、アートな小説だと思います。

2021/01/07

Shun

フランスの詩人・小説家コクトーによる小説。初読では実に難解な内容に感じられ、解説を一通り読んでようやく朧げに見えてきたといったところ。時代は第一次大戦後のパリ、孤児の少年少女たちの戯れにはどこか未成熟さからくる危うさや背徳的な思想が感じられ、この子らの行いがどんな結末を迎えるのか常にヒリヒリとした印象を受けた。しかし物語を追って読んだだけでこの作品の魅力を掴むことはできなかった。機会があれば古典新訳文庫版の方でも読んでみたいと思います。

2021/10/13

ビィーン

コクトーの小説詩は初読。決して大人になれない運命を背負う子供達の結末は悲劇で終わるしかないのだろうか。画家である訳者のあとがきが興味深い。「阿片を吸って、茫漠とさまよう空間には不思議と色を感じない」そう言われてみれば、無目的に刹那的に生きる彼らの純粋性からは私も白に近い灰色の世界観を思い描いていた。ラストは白系の背景のキャンパスに真っ赤な塗料の飛沫を叩きつけるのだ。

2020/12/30

テツ

漫画版の萩尾望都さんの絵が脳内に広がる。第一次大戦後のパリで暮らすエリザベートとポールの姉弟。子供じみた精神とそれに伴う生活に引き寄せられ巻き込まれていくポールの友人ジェラールとアガート。緩やかに穏やかに約束されたような破滅へと向かっていく日々を眺めていると、結末を知っていても、今ならまだどうにかなるかもしれないのになと暗いきもちになるけれど、ここまで劇的なモノでなくても、子供部屋から抜け出せないままそこに似合いの精神を抱えて少しずつ破滅していく人生ってこの世界にはわりとありふれている気もします。

2022/07/27

駄目男

近現代フランス文学史上、もっとも美しく、もっとも危険な小説!。享楽的で退廃的なムードが漂う第1次大戦後のパリ。高等中学に通うポールは、憧れの男子生徒ダルジュロが投げつけた雪玉で大けがを負ってしまう。同級生のジェラールがポールを家まで送っていくと、そこには、美しく奔放な姉エリザベートがいた。ポールとエリザベートは、社会から隔絶されたような「子供部屋」で、ふたり一緒にくらしているのだった。エリザベートと「部屋」の魔力に惹かれたジェラールは、その日から、ふたりのもとへ足しげく通うようになる。

2022/05/21

感想・レビューをもっと見る