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この本を盗む者は

この本を盗む者は

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作家
深緑野分
出版社
KADOKAWA
発売日
2020-10-08
ISBN
9784041092699
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「この本を盗む者は」のおすすめレビュー

本にかけられた魔術…本の世界に飲み込まれていく街を救う少女たちの冒険! 森見登美彦も推薦!

『この本を盗む者は』(深緑野分/KADOKAWA)

 本好きなら誰でも一度は「物語の世界の中に実際に入り込んでみたい」という願望を抱いたことがあるだろう。そんな夢を叶えるような本がある。その本とは、『この本を盗む者は』(深緑野分/KADOKAWA)。本の世界を冒険する少女たちのファンタジー小説だ。

 主人公は、女子高生の御倉深冬。深冬の曽祖父で書物蒐集家の御倉嘉市が設立した「御倉館」は、彼女の住む街・読長町の名所だ。この街が「本の街」と呼ばれ、あらゆる本屋が立ち並ぶようになったのも、この「御倉館」のため。本好きならば、羨ましく思える家系だが、当の深冬は本が大嫌いで、何年も本を読んでいない。

 そんなある日、「御倉館」から蔵書が盗まれ、深冬は残されたメッセージを目にする。“この本を盗む者は、魔術的現実主義の旗に追われる”。すると、たちまち、読長町は本の物語の世界に侵食されてしまった。突然目の前に現れた謎の少女・真白は言う。

「御倉家の本——現在二十三万九千百二十二冊、そのすべてに“ブックカース(本の呪い)”がかかっているの」

 どうやら、本が盗まれたことで、…

2020/11/7

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「2021年本屋大賞」決定!! 大賞は町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』 全ノミネート作の順位を発表!

 全国の書店員が選ぶ、いま一番売りたい本を決める「本屋大賞2021」の受賞作が4月14日(水)決定した。

 18回目となる今回のノミネート作品10作の中から大賞に選ばれたのは、町田そのこ氏の『52ヘルツのクジラたち』(中央公論新社)!

2021年本屋大賞受賞作 『52ヘルツのクジラたち』(中央公論新社)

『52ヘルツのクジラたち』(町田そのこ/中央公論新社)

翻訳小説部門の大賞は『ザリガニの鳴くところ』(ディーリア・オーエンズ:著、友廣純:訳/早川書房)

気になる残り9つのノミネート作品は?

2位『お探し物は図書室まで』(青山美智子/ポプラ社)

3位『犬がいた季節』(伊吹有喜/双葉社)

4位『逆ソクラテス』(伊坂幸太郎/集英社)

5位『自転しながら公転する』(山本文緒/新潮社)

6位『八月の銀の雪』(伊与原新/新潮社)

7位『滅びの前のシャングリラ』(凪良ゆう/中央公論新社)

8位『オルタネート』(加藤シゲアキ/新潮社)

9位『推し、燃ゆ』(宇佐見りん/河出書房新社)

10位『この本を盗む者は』(深緑野分/KADOKAWA)

「本屋大賞」に選ばれた作品は…

2021/4/14

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《2021年本屋大賞》あなたが予想する大賞は!? ノミネート作品を総ざらい!

 全国の書店員が「いちばん!売りたい本」を選ぶ「2021年本屋大賞」のノミネート作10タイトルが決定した。毎年大きな話題を呼ぶ同賞だが、一体今年はどの作品が大賞に選ばれるのだろうか。気になるノミネート作10作品の内容を総ざらいしよう。

犬のコーシローが12年間見つめた地方の進学校に通う18歳の青春――『犬がいた季節』伊吹有喜 『犬がいた季節』(伊吹有喜/双葉社)

『犬がいた季節』は三重県の進学校を舞台に、18歳・高校3年生の生徒たちの物語を描く連作短編集。作中で流れる12年間は、生徒たちによって学校で飼われていた白いふかふかの毛の犬・コーシローが生きた時間。地方の進学校も、コーシローも、著者・伊吹有喜さんの母校と、そこに実在した犬がモデルなのだそうだ。伊吹さんはこの物語にどんな思いを込めたのだろうか。

 昭和、平成、令和…。時代を経て移り変わるそれぞれの物語は、その時代の音楽、流行、時事ニュースなどを背景に語られていく。地方都市ならではのリアリティも、随所に盛り込まれる。

「18歳で選択をした後にも人生にチャンスはあるし、そのときにはもっと選択肢が広が…

2021/2/16

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この本を盗む者は / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

人物造型も語りの文体も、あたかもコミケで売られている同人誌に書かれたもののようだ。もっとも、それをプロ風にアレンジしたといったレベルではあるけれど。深緑野分を読むのは4作目だが、プロデビュー前のこの作家はもともとがこういう作風であったのか、あるいは作家としての成功を背景に、このあたりで自分のほんとうに書きたいものを書いた結果であったのか。書いている作家自身は大いに楽しんでいるだろう。そして、それに共振してワクワクしつつ歓迎する読者も一定数いるだろう。だが、その共犯関係の外にいる読者は戸惑うのである。

2022/10/20

starbro

深緑 野分、新作中心に読んでいる作家です。2021年本屋大賞ノミネート作品ということで、読みました(8/10)普通のミステリかと思いきや、ブックカース・ファンタジー・ミステリでした。著者は楽しんで書いている気がしますが、一読者としては、あまり楽しめませんでした。本屋大賞の順位は、8~10位ではないでしょうか? https://kadobun.jp/special/konohon/

2021/01/28

さてさて

曾祖父が建てた『巨大な書庫』『御倉館』を訪れた主人公の深冬。そんな深冬が『御倉館』の中で出会った一人の少女・真白から告げられた言葉の先に、盗まれた本を取り戻す姿が描かれたこの作品。そこにはファンタジー世界にどっぷり浸れる全五章の物語が描かれていました。さまざまなジャンルの”小説内小説”が登場することで、読み味の変化が楽しめるこの作品。絶対アニメ化すべし!と思えるくらいにそれぞれの場面の映像が頭の中に浮かんでは消えるこの作品。独特な構成の物語が展開していく中に、深緑野分さんの攻めの作品作りを見た作品でした。

2023/05/27

ウッディ

曽祖父が蒐集した膨大な本を集めた「御蔵館」、蔵書を盗まれることを怖れた祖母の仕掛けによって、本嫌いの女子高生・深冬が不思議な出来事に巻き込まれていくファンタジー。本屋大賞候補ということで、楽しみにしていたのに、久々に読みにくい一冊でした。奇想天外な展開は、本の中にある果てしない空想世界を表現したかったのかもしれないが、途中で何を読まされているのかわからず、読者自身が迷子になってしまうような内容でした。どうせ夢オチなんでしょうと思わせてしまったのが、この世界にのめり込めなかった原因のような気がします。

2021/03/23

けいご

気まぐれで流行りの本も読んでみようと思って手に取ってみました★2021年本屋大賞ノミネート作品って事もあって期待してしまった自分もいけなかったんだけど...ごめんなさい!自分にとっては全然面白くなかったです...。この本のを例えるなら「綺麗っぽい言葉並び立てた無茶苦茶長い詠唱魔法なのにの出てきた魔法はパルプンテだった...」的な感じ。登場人物の心情描写がチグハグで全然入り込めなかった...。久しぶりにめちゃくちゃ苦手な一冊に出くわしてしまったな〜。

2021/01/27

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