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ブロードキャスト (角川文庫)

ブロードキャスト (角川文庫)

ブロードキャスト (角川文庫)

作家
湊かなえ
出版社
KADOKAWA
発売日
2021-01-22
ISBN
9784041095560
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ブロードキャスト (角川文庫) / 感想・レビュー

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イアン

★★★★★☆☆☆☆☆放送部を舞台とした湊かなえの青春小説。交通事故で陸上を断念した圭祐は、同級生・正也の熱心な勧誘の末に放送部に入部することを決意するが…。駅伝のメンバー選考の真相にやや驚きはあるものの、本当にこれが湊作品かと思うような作風の変わり様。例えるなら、行きつけの蕎麦屋がある日突然「パスタを始めました」みたいな。放送部をどこか見下していた圭祐が、正也や咲楽に感化されながら徐々に活動にのめり込んでいく様子や、他校の作品を講評し合う場面にはリアリティが感じられた。でもやはり蕎麦屋では蕎麦を食べたい。

2021/03/20

へくとぱすかる

ミステリ要素なしの青春。同じ部活でも、なぜか文化部は運動部と比べて地味だと思われがち。陸上部から放送部というシフトへのためらいが、ごまかしなく描かれるのも作品の価値。みんながみんな味方ではないのも、学校生活を現実的に描いているだろう。テーマにラジオドラマが採用されているだけに、作者はは作中作としてのドラマも創作しなければならなかったのだから、この小説も生半可ではない。陸上と放送との間でゆれる心も、人間的にはありがちで生々しい。ラストは明白には書いていないようだが、よく読めば「なるほど」と納得できるだろう。

2023/02/09

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

あのイヤミスの女王湊かなえが書いたとは思えないくらいの白湊。ど真ん中ストレートの青春物ですね。高校入学前に交通事故に遭い陸上競技を諦めた主人公が、同じ中学出身の友人に誘われて放送部へ。全く未経験のラジオドラマを制作し全国コンクールに挑戦する。友情、いじめ、部活での先輩後輩の軋轢。まぁありがちな定番の展開ではあるけど、爽やかな青春物を楽しめました。湊さんもこんな話を書けるのだなぁ。文庫本おまけの短編も面白かったです。読むだけで脚本の基本の基がわかります。(笑)★★★+

2021/03/23

坂城 弥生

青春ものは正直苦手意識があって、でも湊かなえさんの作品だし…と手に取りました。純粋に面白かったと思います。特に「ケンガイ」への見当外れな批評に怒りを感じるシーンが好きでした。誰かに相談すれば良かったのに、とか逃げれば良い。大人が言うのは確かに簡単です。でもそれはどれだけハードルが高いのか当事者にならないと気づかない感情だと思う。それが描かれていたのが素直に素敵だと感じました。

2021/02/04

となりのトウシロウ

ミステリーじゃない湊かなえは初読ですが、結構面白かったです。中学で駅伝でもう一歩のところで全国大会出場を逃した圭佑。その悔しさを胸に高校駅伝を目指して私立の名門高校に合格したが、交通事故で陸上部を断念。目標を失った失意の圭佑を「声がいいから」と正也に放送部に誘われ放送室に行くと一癖も二癖もある先輩達が。自身なら流石にこの雰囲気の中には入れんわ。文化部の青春小説だが、登場人物が結構リアルで楽しめます。ただこの放送部3年生の雰囲気は自分には馴染めないですが・・・

2022/08/20

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