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本日も教官なり (角川文庫)

本日も教官なり (角川文庫)

本日も教官なり (角川文庫)

作家
小野寺史宜
出版社
KADOKAWA
発売日
2020-09-24
ISBN
9784041095850
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本日も教官なり (角川文庫) / 感想・レビュー

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mayu

ブラック企業を退職し、自動車学校の教官になった主人公。別れた妻との間には高校生の娘がいて、その娘が妊娠。久しぶりの娘との父としての関わりや、それぞれの理由で免許取得を目指す教習生とのお話。自動車学校に通い、私もS字とクランクに苦戦したことを思い出した。教習生の事情には立ち入り過ぎない。フレンドリーに接するけど、事故にならないように時には厳しく言う。娘のためには一生懸命、だけど先走って失敗もする。ロックをこよなく愛する。教官としては誠実、ちょっと頼りない部分もあるけどなかなか魅力的な主人公。面白く読めた。

2022/09/17

けろりん

長女が生まれ、祖父となった私の父は、豹変した。オットが自家用車に取り付けたチャイルドシートを、わしわしと揺すって強度を確かめた。急に口煩くなった。曰く、「運転中は、赤子泣いても振り向くな」(当たり前だ。)頑固親父が、孫娘だけにはトロトロの好々爺になった…。小野寺さんの作品には、読者の思い出を引き寄せる力がある。自動車教習所の教官、益子豊士。就職氷河期に苦労して入社した前職場で、心身を疲弊させ、つまらない嘘で、妻子に去られた四十路男が、娘の身に起きた事によって、自身の現在、過去に向かい合う。良い話を読んだ。

2022/04/30

(*'ω' *)@k_s

積読本~自車学の教官である44歳の男性が主人公。日々訪れる受講生。年齢も性別も目的も様々。「誰にも何のいいことがない。それが交通事故」教官という立場から受講生達に交通ルールを説明、時に優しく、時に厳しく。そんな中で元妻から17歳の娘の妊娠を告げられる…Σ(゚д゚;)離れていた父と娘、元夫と元妻、切れる事のない繋がりと、周囲の人の温もりが伝わってくる1冊。章タイトルにつけられている曲名もお洒落で、BGMに聴きながら読了。趣向は違えど内容は小野寺さんらしい本でした(^^)

2021/06/30

三代目けんこと

これ、面白いです。結構、心に響く言葉が散らばってます。ロックな一冊です。

2022/06/28

のんちゃん

益子豊士45歳、バツイチ独身。最初に就職したブラック企業を辞め、今は東京に近い蜜葉市で運転免許教習所の教官をしている。そんな彼のところに元妻から11年前に別れ、今は17歳になった娘美月の妊娠発覚の相談が来る。彼に起こったこの難問といろんな事情を抱えた教習生達の物語。以前読了の作者の『ひと』の読後同様、作者の言葉の魅力にうなる。もう、ほんとに素敵な思考や言葉が詰まった作品。そして『ひと』の時よりちょっぴり笑える仕上がりなのもよい。人生のやり過ごし方を教えてもらった作品だ。

2022/09/10

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