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平城京 (角川文庫)

平城京 (角川文庫)

平城京 (角川文庫)

作家
安部龍太郎
出版社
KADOKAWA
発売日
2021-02-25
ISBN
9784041096109
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平城京 (角川文庫) / 感想・レビュー

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サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥

朝廷の実力者藤原不比等の命を受け、平城京造成にかかる阿倍宿奈麻呂とその弟船人。たった2年という短期間で行う巨大な土木工事。先住民の立ち退き交渉、無理な納期、反対派の妨害工作、主流派と反主流派の政争。1300年も前の出来事とはいえどこうした事は現代と変わらない。平城京遷都と言うプロジェクトX物であり、裏で操る影の黒幕は?と言うミステリーでもある。教科書では「710年、平城京遷都」とだけしか学ばないが、その裏にはこうした物語があったかもしれないなと思わせる歴史物エンタメとして楽しめました。★★★+

2021/06/18

NAO

白村江敗戦の責任を取らされた阿倍比羅夫の四男船人を主人公にした、平城京造営にまつわる歴史ミステリ。長男が造営の司に任じられたものの、間に合わなかったり不都合が起きた場合は父親の時と同様安倍家が全ての責任を取らされる。だからこそ、安倍家再建のために、絶対に期日内の新都完成を成し遂げなくてはならない。兄とともに新都造営を進める船人だが、遷都に反対する者が、さまざまな妨害工作を仕掛けてくる。妨害工作の首謀者、遷都反対の旗頭は誰か。その理由は?謎が解けないままラストまでぐいぐい読ませる、予想以上の面白さだった。

2022/06/20

TheWho

白村江の戦いの新羅征討将軍阿倍比羅夫の息子の阿倍宿奈麻呂が、平城京遷都の際に造平城京司であった史実を基に、架空の弟である阿部船人を主人公に新都平城京造営の苦難を綴る歴史絵巻。物語の文中で、遣唐使が唐から冊封を受けると云う文脈に違和感を覚えたが、これが平城遷都の反対派の中核にあったと云う事に驚愕を覚え、かつ聖徳太子以来の独立志向から白村江の敗戦で、属国に陥る憤慨と、日米戦争で敗戦をして事実上の米国の属国化した現在をフレッシュバックし、考えさせる一冊です。

2021/11/16

Y.yamabuki

阿部船人は平城京造営の手助けを兄の宿奈麻呂から頼まれる。朝廷内部は忖度とか配慮とかそんなものが渦巻いていてスッキリしないが、船人が立ち退き交渉や役夫の扱いで実直さと工夫から信頼を勝ち得ていく様は気持ち良い。けれど造営に対しては、兄の立場を慮っての尽力で思い入れは感じられない。遣唐使の経験があり、海の傍に居ると落ち着くという船人は根っからの船乗りなのだろう。全体的にスッキリしない部分も有ったけれど平城京造営の様子に妨害工作の黒幕の探索というミステリー要素も加わり興味深いい作品だった。

2021/09/06

豆電球

歴史小説というよりエンタメ小説の趣。普段ミステリを全く読まない私は予期せぬ展開にぐぬぬとなってしまいました。けれどもこの時代の歴史を少し知る事は出来たかなと思います。どこまでが真実かは分かりませんが、遷都の為に川の流れまで変えるなんてちょっと考えられないくらい壮大な事をしていたのですね(そこまでして造営した都をあっさり捨てて遷都繰り返す意味が全く分からないんだけど)。本作では吉備真備と阿倍仲麻呂の少年期も描かれていて、個人的にはそこが良かったです。2人のその後を知るとまた違った感慨が胸に押し寄せてきます。

2022/06/15

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