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信長の原理 上 (角川文庫)

信長の原理 上 (角川文庫)

信長の原理 上 (角川文庫)

作家
垣根涼介
出版社
KADOKAWA
発売日
2020-09-24
ISBN
9784041098646
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信長の原理 上 (角川文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

展開も速く面白い。そもそも信長を描いたものは、古くは江戸時代初頭の『信長公記』をはじめ、いずれも豊富なエピソードとスピード感あふれるプロットを最初から手にしたようなものである。さて、これまでの数ある信長物語の中で、本書の特徴はといえば、タイトルにも掲げられた「原理」を一つの軸としていることだろう。ここでいう「原理」の総体はまだ明らかではないが、少なくても上巻では、信長が蟻の観察から得た「2:6:2」の法則がそうなのだろう。もちろん、これは長谷川英祐の『働かないアリに意義がある』によるものである。

2023/01/26

W-G

今までにない観点で信長が描かれており、新鮮な気持ちで読める。まだ前半のみだか、この後も上手くパレートの法則を当てはめていけるのか、都合のいい時だけ持ち出してくるのかで評価が変わりそう。下巻になると、様々な小説で語り尽くされている時代に突入するので、幼少期を含むこの上巻の方が面白いのではないかという気がしないでもない。秀吉と光秀の内面をどういう案配で見せるかが鍵になるのではないだろうか。もしくは家康が存在感を発揮する展開か。『光秀の定理』を読んでいないが、この作品の光秀とリンクしているのかも気になる。

2021/07/09

yoshida

織田信長の苛烈な行動や思考を分析した、新たな時代小説と言える。様々な作家さんにより描かれた織田信長。心情や情緒ではなく、現実的な分析や考察は津本陽さんの「下天は夢か」に近いアプローチと思う。うつけと言われた頃からの信長のリアリストぶり。組織論で現代社会でも言われる、組織は2割の人員が必死に働き回していることにも触れている。人にはそれぞれの背景がある。背水の陣で必死に働かざるを得ない人。余裕あり、または出世欲なくそれなりで働く人。そもそもやる気がなく、ぶら下がる人。現代でも変わらぬ現実。着想の妙がある作品。

2021/01/01

chantal(シャンタール)

まだ「うつけ殿」と呼ばれていた子供時代、蟻の行列を観察し、その行動原理を悟った信長。苛烈な性格で恐れられ、周りからはなかなか理解されないが、信長には信長の原理原則があり、それに則って行動している。良いものは良い、悪いものは悪い、その人を好きかどうかではない。どう考えてもボンクラ上司より、努力に報いてくれる上司の方がいいよなあと、自分の会社の事など思い出してみる。それにしても、お父さんにひとを見る目があって良かったよ。これまで、戦国ものは沢山読んで来たけど、信長が主役のものって初めて読むかも。下巻へ!

2020/11/09

ミュポトワ@猫mode

さま~ずの三村さんがYouTubeで絶賛したので買った本。だいぶ積んでいたので、この機会に読んでみた。この本はだいぶ読みやすい。タイトルでかなり損をしている気がする。そんな難しい本ではないです。史実に沿った形で、信長がどう考えたかを書いた本ですね。小説仕立てになっているから普段、小説しか読まない人にもとっつきやすいと思います。続けて下巻読んでいきます。

2023/08/26

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